インバウンドマーケティングとは?BtoBマーケティングに取り組む企業が目指すべき最新の手法!

今の時代、何と呼ばれているか知っていますか?
「情報大爆発時代」そう呼ばれているんです。
とあるスウェーデンの研究機関によると、ネット上の情報の約90%は過去2年間、残りの10%は過去数十年間で発信されたものらしいです
ここまで情報の量・スピードが凄まじい現代では、オンライン上での経済取引が通常化しました。私たちはECサイトを通じて、家具や家電、時には車まで購入するようになったのです。
以前は人を介する必要がある商品の売買さえもオンライン化によって平然と売買されるようになりました。
そんな現代では、テレアポや郵送DM、飛び込み営業といったプッシュ型の施策ではなく、ユーザーに自社の事を見つけてもらうためのアプローチ手法が推奨されています。
これがすなわち、「インバウンドマーケティング」という概念になります。
今回は「インバウンドマーケティング」をどこよりもわかりやすくお話していきます。

インバウンドマーケティングとは?
インバウンドマーケティングとは何なのでしょうか?
まずはインバウンドマーケティングの正確な定義から確認していきましょう。
大手CMR企業であり、インバウンドマーケティングのためのツールを開発しているHubSpotによると
インバウンドマーケティングとは、価値あるコンテンツと顧客それぞれに合わせた体験を創出し、相手を惹きつけるビジネス手法です。インバウンドマーケティングでは、オーディエンスにとって望ましい形で信頼関係を構築しながら、オーディエンスが現在抱えている問題を解決できます。
HubSpot
つまり、インバウンドマーケティングは顧客に対して価値あるコンテンツや体験を入り口とし、顧客から「発見してもらう」手法といえます。
インバウンドマーケティングが重要な背景
インバウンドマーケティングは様々な企業で行われるようになりました。
コンサルティング業界からSaaS業界、人材業界まで様々な企業が実践しはじめ、すでに結果を残している企業も多々あります。
ではなぜここまでインバウンドマーケティングは重要視されるようになったのでしょうか。
背景その1. Webが発達することによる 顧客行動の変化
アメリカの市場調査会社であるForrester社が行った、BtoBの購買担当者の購買の情報収集による調査によると68%が自分一人でオンライン上での情報収集を好むというデータがあります。

このように、BtoBでの購買行動も、営業パーソンが商材の説明からクロージングまでを行うスタイルから、自発的に情報収集する形に大きく変わってきています。
よってユーザーに対して積極的にアプローチしていく従来のマーケティング手法よりも、顧客から発見してもらうために、Web上でコンテンツを発信し続け、ユーザーにアプローチする手法が重要になります。
背景その2. アウトバウンドマーケティングの限界
インバウンドマーケティングの対義語として「アウトバウンドマーケティング」といった手法があります。
アウトバウンドマーケティングとは「プッシュ型のマーケティング」であり、テレビやラジオ広告、新聞や雑誌の広告から折込チラシまで企業の視点で一方的に発信するタイプのマーケティング手法を指します。
しかし、このアウトバウンドマーケティングは現代のマーケティング手法に全くあっていないのです。ここについては後ほどお話します。
ここからは、「インバウンドマーケティングとアウトバウンドマーケティングの何が違うのか?」について深堀りしていこうと思います。
大手決済システムの会社Squareによると
アウトバウンドマーケティングはその名の通り、商品やサービスを広めたいと考えている企業側が潜在的な顧客に向け、一方向的に発信するタイプのマーケティング手法を指します。
square
企業が主体となって、多くの人が集まる媒体に対して広告を出稿し、サービスやプロダクトの認知度を高めていくアウトバウンドマーケティングの手法は、古くから用いられていました。
ゆえに多くの人が「アウトバウンドマーケティング=マーケティング」と認識しているケースが多いでしょう。
しかし、このアウトバウンドマーケティングには決定的な限界がありました。それが「広告を出稿すればするほど顧客のブランドに対する評価が低下する」というジレンマです。

アメリカの研究者Seth Godin氏はこのジレンマを「Interraption Marketing(邪魔するマーケティング)」と呼びます。
自宅に帰ると、メールボックスに迷惑メールが届くのを楽しみに待っている人はほとんどいません。雑誌を広告目的で読む人も、テレビの 3 分間のコマーシャルの中断を楽しみにしている人はほとんどいません。
しかしすべての広告は、顧客が何かほかのことをしている時に、それらを中断して意識と時間を使わせているのです。
-Seth Godin
このようにアウトバウンドマーケティングは、顧客が本来求めているものを中断し、彼らの時間と注意を奪ったうえでプロモーションしていきます。
そういった点から結局は、アウトバウンドマーケティングは「天敵」のように扱われてしまうことが多いのです。

確かに私たちもYoutube広告の30秒にさえ不快感を感じますし、テレビCMの30秒はいつの間にかトイレの時間になっています。
つまり、アウトバウンドマーケティングといった「企業が主体となった形のマーケティング」には限界があります。
このように従来のマーケティング手法が変化してきたという背景から、「インバウンドマーケティング」の重要性がより浮き彫りになっていったのです。
インバウンドマーケティングの可能性
アウトバウンドマーケティングは「企業が主体となり一方的なアプローチをかける」ものでした。
それに対して、インバウンドマーケティングは「価値あるコンテンツを創出し、相手を惹きつけるマーケティング手法」です。
ここからはそんなインバウンドマーケティングの可能性についてお話していきます。
<可能性1>インバウンドマーケティングの顧客の確度の高さ
まず、一つ目の可能性は「インバウンドマーケティングで獲得できる顧客の確度の高さ」です。
先述しましたが、近年の顧客の多くは、商談のテーブルに着く前にインターネット上で情報収集が完了し、ほとんどの検討行動を完了させています。
つまり、自発的に情報を発信し、Web上での情報提供を行うインバウンドマーケティングは、昨今の顧客行動にマッチしている手法といえます。

よって、インバウンドマーケティングを強化すればするほど、確度の高い顧客の獲得が見込むことができます。
<可能性2>インバウンドマーケティングは資産になる
アウトバウンドマーケティングの場合、SNSやGoogle、テレビやラジオなどの媒体へ大量の広告費を投じることで、多くの認知を獲得するケースが多いです。
しかし、すべての広告には出稿予算があり、その予算を超えてしまう時点でぽつりと広告は打てなくなってしまいます。
つまり、広告予算に達してしまった時点で、もうリードを獲得することはできなくなるのです。どんなに優秀なクリエイティブや効果的なキーワードで上位に表示していたとしても、広告予算に達してしまえば効果はゼロになります。
それに対してインバウンドマーケティングは「マーケティング資産の構築ができる」ことが強みになります。

SNSの投稿やブログ記事、動画など、インバウンドマーケティングには相手を惹きつけるコンテンツの発信が必須になります。
そういったコンテンツは、特性上、半永久的にWeb上に残り続けます。
つまり、インバウンドマーケティングのために発信したコンテンツは、長期的にユーザーを獲得する資産になるのです。
さらにインバウンドマーケティングを継続していくことによって、マーケティングのデータも蓄積されていきます。
インバウンドマーケティングに取り組む期間が長ければ長いほど、さらにブラッシュアップされた施策を打ち出すことができます。
<可能性3>インバウンドマーケティングによる顧客との関係値向上

インバウンドマーケティングは顧客との関係値を温めるという面で可能性があります。
インバウンドマーケティングにおいて重要なのがコンテンツです。そして、コンテンツの特性上、ユーザーと企業のベクトルが相互に向きやすいという特徴があります。
ユーザーは何かしらの情報を求めWeb上で行動を起こします。この時点で情報との接触に対して積極的です。
そんなユーザーに対して、企業が情報を提供することで互いに情報提供と情報収集のニーズを満たし合っています。
このように、供給側である企業と需要側である顧客との双方の方向性が合致しやすいのです。
これはコンテンツマーケティングという概念にも似ている点があります。
顧客の能動的な情報収集ニーズに、的確に応えられるコンテンツを発信できれば、ユーザーのコンバージョンやファン化も容易になります。
こういったメリットから、インバウンドマーケティングは顧客との関係値の向上を見込むことができるのです。

インバウンドマーケティングを実践するための体制構築
ここからはインバウンドマーケティングを実践するための体制構築のステップについてお話していきます。
実行可能なプランを構築する
インバウンドマーケティングは一朝一夕で成功するものではなく、顧客に自発的に行動起こしてもらうためのコンテンツの企画と配信が重要になります。
よって、入念に実行可能な範囲でプランを設定する必要があります。
例えば、オウンドメディアを活用してアプローチを行う場合
- オウンドメディアにかける人員は何名くらいにするか(編集者・ライター)
- 立ち上げ、運用にいくらずつかけていく予定か
- いつまでに何リード獲得すれば、理論上ペイできるか
等を考えておくとよいでしょう。
これらを考慮したうえで、すべて内製で進めていくか、あるいは一部外注、すべて外注していくかなどが決まります。
大きなインパクトをいきなり生むことはできないため、中長期目線でプランニングを行う必要があります。
戦略を立案する
次に戦略の立案を行っていきましょう。
ここで重要になるのが
- インバウンドマーケティングで実現したい理想(目的)
- 狙いたいセグメントとターゲット
- 人員や予算配置
- 活用するチャネルと目的達成までの導線
の4つです。
特に狙いたいセグメントとターゲットは、戦略の肝となるため慎重に決めていきましょう。
過去顧客の傾向を一度振り返ったり、今抱えている見込み顧客の特性や「なぜ見込み顧客化したのか」などを振り替えるのもよいかもしれません。
狙いたいセグメントとターゲットが決まれば、次は活用するチャネルと目的達成までの導線を設計していきます。
これにはカスタマージャーニーマップを活用すると、顧客解像度を高めつつ、より効果的戦略を考案する事ができます。

かなり簡易的なものを貼りましたが、上記のような顧客の流れに沿ってタッチポイントを作っていくという意識が重要です。
参考
・コンテンツマーケティングをSNS活用でうまくいかせるための方法を事例と一緒に解説|Marketing Mall
・【マーケ担当必見!】リード獲得の方法を事例とともに紹介!検索キーワードから打ち手を設計する方法とは?
・マーケティング担当者必見!リードを獲得するための効果的な戦略設計!
施策の実行とPDCA
そして戦略まで決まれば、実際に実行に移していきましょう。
ここで一点理解しておくべきは、「インバウンドマーケティングはPDCAによってのみ最適化されていく」ということです。
いきなりうまくいく例は早々なく、自社のターゲットが求めていそうなことに基づいてコンテンツを作成し、継続的にアプローチ・改善を図っていく必要があります。
PDCAのスピードが速く回れば回るほど、施策の効果も出やすくなるでしょう。
インバウンドマーケティングの戦略設計のポイント
インバウンドマーケティングの立ち上げの部分で戦略についてはお話しましたが、より深い理論まで落とし込んでお伝えできていませんでした。
よって改めて、「インバウンドマーケティング全体の戦略設計」のお話をしていきましょう
インバウンドマーケティングは「CVに近いところ」から
インバウンドマーケティングといえば、コンテンツの質を高め、顧客をいかに集客していくかを考えがちです。しかしながらまず考えるべきは「CV(コンバージョン)に近いところから」です。
コンバージョンの意味は「リード化するタイミング」のことです。たとえば、BtoB企業の場合、資料ダウンロードをし、社名やメールアドレスを打ち込む際や製品に関する問い合わせの獲得なども含まれます。
なぜコンバージョンに近いところから考えるのかというと「バケツの穴をふさがなければ、水をいくらつぎ込んでも漏れてしまうから」です。インバウンドマーケティングの最終目標は「しっかりと商談化までもっていくこと」を忘れてはいけません。

具体的な施策としては以下の設計を見直しましょう
- LP/Webサイト
- CTA設計
- ホワイトペーパー
- ギフトの見直し
- セミナーコンテンツ
ここで重要なことは「メールアドレスと名まえを打ち込んでまで欲しいコンテンツ」を用意し、見せ方を工夫することを意識することです。加えて、どこでどのようにしてLPやwebサイトへ流入させるか、また、そこでは何を訴求してどういった行動を起こさせるかなども考えましょう。
つまり、「CVから考えて改善してく」ことは「コンテンツに集まった人をいかにして次のアクションへうながすか?」を考え改善していくことです。
認知獲得・集客を改善していく
ここではインバウンドマーケティングの醍醐味である「認知獲得から集客」を改善していきましょう。
ここではほとんどのマーケターはなじみがあるとは思いますが、以下の打ち手を実践し、集客を行っていきましょう。
- SEO
- オウンドメディア
- リスティング広告
- SNS
- Youtube
インバウンドマーケティングの醍醐味ともいわれるチャネルが羅列しています。こういったチャネルはすべて企業が何かしらのコンテンツを発信することで集客を可能にするチャネルです。
ターゲットの理解を深め、彼らが求めるコンテンツを発信していきましょう。ここではかなり専門的なスキルも必要になってくるため、要所では外注をするのも一つの手です。
リードナーチャリングを強化・改善する
集客し、リードを獲得した後はリードの育成を行っていきます。ここの改善が第三優先順位です。用いるチャネルは以下の通りです。
- メールマーケティング
- MAツール
- インサイドセールス
- 営業資料の改善
チャネルというよりかは、改善していくポイントになります。
リードは獲得したままでは、いくらインバウンドマーケティングで獲得したといえど商談化は難しくなります。よって適切な情報を発信していくことで、リードの確度を高めていく必要があるのです。
リードナーチャリングと聞いてすぐに思い浮かぶのはきっとメルマガやコールではないでしょうか。しかし、それだけではすべてのリードをフォローしきれません。
よって営業資料をより顧客解像度を高めたものに改善したり、MAツールを活用し、効果的に確度を高笑めていくアプローチが必要です。
インバウンドマーケティングの事例
ここからはインバウンドマーケティングの事例についてお話します。
今回取り上げるのは、インバウンドマーケティングに特化したツールを販売する「HubSpot」です。
この企業はインバウンドマーケティングに関するツール(CMS・CRM)を提供しており、自社自体もインバウンドマーケティングに注力し、成功を修めています。
HubSpot:フライホール戦略
ここまでかなり概念的にインバウンドマーケティングの意味からその戦略、手法までを説明してきました。
ここからは実際に「インバウンドマーケティングを成功させた企業」をベンチマークに、その成功した手法を分解していこうと思います。
今回取り上げる企業は大手CRM企業「HubSpot」。この企業は顧客と企業の間に有意義で長続きする関係を作りだし、組織の成長につなげていくことを目標として戦略を設計しています。
HubSpotのインバウンドマーケティングは以下の3つの手法で形成されています。
1. Attract(ひきつける)
有益なコンテンツを発信していくことによって、オーディエンスを惹き付けます。そして頼りになるアドバイザーとして自社の存在感を発揮していきます。
2. Engage(信頼関係を築く)
相手の課題や目標に合わせた情報でソリューションを提供。これによって取引の成功率を高めます。
3. Delight(満足させる)
サービスを購入した顧客が目標を達成できるよう、必要な支援を行っていきます。
そして一番特筆すべきはこ3つの要素を組み込んだ「フライホール戦略」といった手法を採っているという点です。

HubSpotはこのフライホールを高速回転させることに注力します。するとおのずと顧客視点になり、コンテンツやマーケティングの質が高まるという効果も期待できるのです。
さらに、このフライホールの回転を止めてしまう最も大きな原因を「摩擦」であると定義し、その摩擦は大きく「顧客を部門間で引き継ぐ際に起こりやすい」と定義づけています。よって、部門間の引継ぎに問題が起きないよう細心の注意を払っています。
インバウンドマーケティングも、基本的にはリードの獲得という側面が強いですが、インサイドセールス部門やフィールドセールス部門などから降りてきた提案だったり、要望をしっかり受け取る必要があります。
そういった際に、部門間での摩擦が起きやすい傾向にあるので、細心の注意を払いましょう。
またこのフライホールの回転を早くするために、マーケティング部門のみがコンテンツの生成を行っていくのではなく、カスタマーサクセスがソーシャルセリングを行ったり、顧客自身がリファラルで他社へと共有を促すようになるなど、組織全体としてこの回転スピードを速めることに注力します。

インバウンドマーケティングの打ち手一覧
先ほど紹介したHubspotのフライホール戦略は「インバウンドマーケティングのお手本」とされる場合が多いです。よってここからはHubspotのフライホール戦略に基づいた「インバウンドマーケティングの打ち手の一覧」をご紹介していきます。
1. Attract
有益なコンテンツの発信によってリードを惹きつけていくフェーズです。ここではペルソナの求めるコンテンツを、ペルソナの存在しているチャネルで発信していくことが重要です。
まずは、顧客との接点を上手く作り出していきましょう。ここでは以下の打ち手が最適です。
- ブログ
- SNS
- 広告
- 動画
一つ一つ解説していきます。
ブログ
インバウンドマーケティングの醍醐味ともいえるブログ。ターゲットの持つの課題やニーズに合った記事を作成することでリードを獲得していきます。
このブログは主に「すでになにかしらの課題感を持った人」が流入してくる傾向が高いです。なぜなら多くは検索エンジンより流入してくためです。よって、多くの企業がインバウンドマーケテイングのメインの手法としてブログを活用しています。
ブログ自体の質も重要にはなってきますが、最も重要なのが「SEO対策」です。ブログを作成しただけでは、リードを獲得することはできません。良質なブログコンテンツとリードをつなぐ架け橋が必要です。
こういった特性上、ブログでのインバウンドマーケティングは長期戦を強いられます。上位に表示されるまでには半年~1年以上を目安に戦略を設計する必要があります。しかし、ブログコンテンツとしてリードを獲得できるようになればストックしていくことができ、リードを獲得しつづけることができる資産になります。

SNS
SNSもインバウンドマーケティングにおいては重要な打ち手になります。
SNSはBtoCマーケティングに限らず、BtoBマーケティングでも頻繁に活用されます。BtoB業界のマーケターや経営者なども積極的にSNSを活用したリード獲得に取り組む傾向がみられ、マーケティング業界全般で新し活用の可能性が見出されつつあります。
SNSを使ったインバウンドマーケティングのメリットは大きく3つです。
- コストゼロでリード獲得できる
- ナーチャリングも可能
- 可処分時間が長く、リーチ力が高い
こういったメリットから、まずはSNSを用いたリード獲得を行っていけるといいでしょう。

インバウンドマーケティングとしてのメリットだけでなく「リードタイムの短縮化」といったメリットも存在しています。SNS上では決裁者や意思決定を行う役職と個人的につながることができます。
そこでアポイントメントの獲得なども可能になります。まずSNSを用いて、多くの人とつながってみることが重要です。
広告
インバウンドマーケティングを行うにあたって広告も一種の手法にあたります。
広告は即効果が出やすい打ち手です。BtoBで広告を打つ多くの場合は「リスティング広告」が用いられるます。理由は、検索エンジンからの流入はニーズや課題感が明確であり、より購買に近いリードを獲得できるためです。

しかしながら、広告は予算を必要とし、その予算を超えてしまうとぱたりとリードの獲得が不可能なります。よって長期的にリードを獲得し続けることはできません。広告による「インバウンドマーケティングは短期的な戦略になりがちであることを念頭に置いておきましょう。
動画
インバウンドマーケティングにおいて動画活用は大変効果的です。
現代ではYouTubeをはじめとする動画プラットフォームが発達しているという影響も強く受けています。動画を用いたBtoBマーケティングでは商品の販促だけでなく、採用活動やウェビナーなどといった多岐にわたる活用が行われています。

「1分間の動画は3600文字のコンテンツに値する」などといった研究結果が出されているほど、動画による情報伝達力は高く、効果的な訴求ができると考えられています。
加えてメラビアンの法則で知られる通り、言語情報7%・聴覚情報38%・視覚情報55%での比率で人間は情報を獲得しています。
また近年ではYoutube を活用して情報を収集したり、知識を得るといった顧客行動もみられるようにになりました。こういった背景から動画を使ったインバウンドマーケティングは効果的であるといえます。
2. ENGAGE
次のフェーズはENGAGEです。信頼関係を気づいていくというフェーズです。顧客と対話を重ねていくよう設計していくことで、プロダクトを売り込むのではなく、抱えている課題の解決を促していきましょう。
インバウンドマーケティングでは課題感を抱えて流入した顧客の課題を解決するという重要なフェーズにあたります。
ここでは大きく以下の打ち手が効果的です。
- セミナー
- メルマガ
- ホワイトペーパー
セミナー

インバウンドマーケティングにおける主流の手法ともいえるウェビナー。「1 to N」の営業を達成することができ、多くのリードを商談化、ないしは成約につなげることができる打ち手です。
セミナーは、狙っていくレイヤーによってコンテンツを変えていく必要があります。
顧客の分母を担保したい場合は「自社のナレッジを公開するセミナー」、商談化を促していきたい場合は「自社の事例を紹介するセミナー」などと、どの状態のリードに対して届けたいのかを考えるとよいです。
効率的に商談化が狙えるものの、実際は運用工数やレジュメの作成などに追われていくため、時間をしっかりととって準備していく必要があります。録画放送などを用いてウェビナーのマーケティングを効率化できるとよいでしょう。
参考
・ウェビナーを活用したマーケティングとは?ウェビナーマーケティングを徹底解説!
メルマガ
メールマガジンは「最小コストで最高の効果が出せる打ち手」です。BtoBマーケティングでは行っていない企業はいないのではないでしょうか。
メールマガジンの目的は「継続的な認知、情報提供によって第一想起になること」です。リードが欲しがっているコンテンツを提供し続けることで、自社の事を忘れずにいてもらいます。

これによって、今現在はニーズがないプロダクトであったとしても、ニーズが発生した際に自社を第一想起してくれるのです。
BtoBのプロダクトはどうしてもニーズが季節的です。売上が一気に下がったり、異動によって空いてしまった部門のBPOを委託するなど、一度失注したり、ニーズがないと商談化しなかったリードも成約につながる可能性がゼロではないのです。
メールマガジンは継続して送信し続ける必要がありますが、送信頻度を高めすぎるとオプトアウト率(送信拒否)が増加してしまいます。こういった事態が起こると、会社に対するイメージが悪くなってしまい、成約へ促すことが難しくなるでしょう。
頻度は多すぎず、リードの求めるコンテンツを付随させたメルマガを意識するとよいでしょう。
参考
・マーケティング担当者必見!BtoBメールマガジンの効果を最大限にする手法!
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーはターゲットが知りたい情報を掲載した効果的なインバウンドマーケティングの打ち手の一つです。リードにダウンロードしてもらうことでその真価を発揮します。
ホワイトペーパーといっても様々なコンテンツがあります。例えばプロダクトの紹介のように、営業資料を簡易化したものや、自社のナレッジを発信するためのおドキュメントなどです。
こういったコンテンツごとにホワイトペーパーをわけていくことでリードの確度に基づいた区別を行うことができます。
営業資料系のコンテンツをダウンロードした場合は比較的購買へのモチベーションは高いといえます。それに対してナレッジ系のコンテンツをダウンロードした場合は課題感を抱えているものの、まだ購買するフェーズには至っていないためナーチャリングを行っていく必要があります。
このようにコンテンツ分けを効果的に行うことで、リードの種類を区別することができ、ネクストアクションを明確にすることができます。
3. DELIGHT
最後にDELIGHTについてお話します。ここはリードが成約しクライアントとなった後の話になります。インバウンドマーケティングとはあまり関連性がないものの、覚えておくべき箇所になるためピックアップしました。
というのも、このDELIGHTを徹底することで、顧客の満足度が向上し、口コミが広がっていきます。これによって、インバウンドマーケティングにかかる工数を削減でき、かつより多くのクライアントの獲得ができるからです。
ここでは大きく3つの打ち手を紹介します。
- 事例記事
- ユーザーコミュニティ
- 定期的な面談
事例記事
事例記事はインバウンドマーケティングに大変効果的です。
多くの担当者は購買を決定する際はもちろん、プロダクトを認知し、興味がある状態であっても事例記事を必ずと言っていいほど確認します。果たしてどれくらいの期待が見込めるのかという「信頼性」を測っているのです。
その際に、事例記事によって信頼性をを示すことができれば、プロダクトとしての価値が評価されやすくなります。それによって問い合わせや商談化も見込みやすくなります。
事例記事は取材を受けた側にもメリットがあります。無料で自社紹介できるからです。基本的に事例記事に掲載される際は、自社プロダクトの紹介やターゲット層、何ができるのかといった詳細までを掲載します。これによって、事例記事の取材を受けた側も認知を高める機会を得ることができるのです。
双方にとってプラスである事例記事の施策は優先度高く取り組んでいくべきでしょう。
ユーザーコミュニティ
役務提供を行っている顧客に対して、ユーザーコミュニティは有効的な手段といえます。
理由は大きく3つあります。
- 顧客インサイトの獲得
- LTVの向上
- 口コミによる紹介
プロダクトを改良していく際に、顧客の声、インサイトを基にする必要があります。しかし、一般的な企業の場合、メルマガにアンケートを一斉送信したり、外部の調査会社に依頼するしかない状態です。
しかしユーザーコミュニティを持っていると、質問を投げかけたり、会社へ呼んで実際にユーザーテストをしたりなど「通常では依頼できないようなテスト」を実施することができるのです。これもユーザーコミュニティによって企業の顧客の距離感が近くなったためといえるでしょう。
一度ユーザーコミュニティを作成したら、顧客同士がつながるようになりますし、先ほど言ったように企業との距離感も近くなります。よって、解約ではなくより良いプロダクトになるようにしっかりとフィードバックをくれるようになるのです。これによってプロダクトの質も上がりますし、LTVも向上していくでしょう。
ユーザーからユーザーのつながりが強いため口コミでの拡散も狙うことができ、紹介営業の可能性も増えます。
インバウンドマーケティングとは関係はないものの、ユーザーコミュニティを作成しておくと、たくさんのメリットが発生します。コミュニティ作成・運営は簡単ではないですが、トライしてみてはいかがでしょうか?
インバウンドマーケティングで重要なこと
インバウンドマーケティングとは「顧客の問題を解決する価値あるコンテンツによって、関係値を高めていくと同時に、成約率も高まっていく手法」であることを理解しました。
そんなインバウンドマーケティングで結果を残すためにすること、それは「徹底的な顧客視点」であると考えます。HubSpotの零度も述べたように、インバウンドマーケティングはあくまで顧客が起点となって展開されます。各フェーズにおける顧客の行動に対して価値あるコンテンツを提供し続けることが重要です。
つまり、顧客が「どのフェーズでどういった問題を抱え、どうやってそれらを解決していこうと思っているのか?」を突き詰めていく必要があります。
価値あるコンテンツを提供し続けるためにも、まずは顧客視点を重要視して、全体の戦略の設計を行っていきましょう。
重要なことその1:顧客理解
チャネルを改善するといっても、どのようにして改善していくべきなのかといった明確なやり方はありません。商材によって当たりは違いますし、そもそも自社の訴求軸はPDCAを回しながら見つけていくものだからです。
それが以下の図です。

インバウンドマーケティングの改善フェーズでは、多くの人が枝葉のSEOやSNS、広告から入ろうとします。しかし最も重要なのは「誰に向けて発信していくのか」というところです。
つまり顧客解像度を高める努力を優先するべきなのです。
よってまずは「自社のプロダクトがどんな層に求められているのか」といった顧客の解像度を高める作業を優先的に行っていきましょう。
重要なことその2:KPI・KGIを必ず設定する
2つめに重要なのが、マーケティング・セールスにかかわる人ならもちろんのこと、ビジネスにかかわるすべてに人は必ず聞いたことがある「KPI・KGIの設計」です。
「そんな当たり前なこと!」と感じるのではないでしょうか?しかし、当たり前だからこそ最も気を付けるべき点なのです。
基本的にインバウンドマーケティングを行う際はKGIは「定量的な最終目標」、KPIは「プロセスメインの途中目標」をベースに設計していきましょう。
インバウンドマーケティングはコンテンツの発信をメインとした長期戦です。一朝一夕で効果が目に見えるわけでなく、あなたの理想の状態に届くまで多くの時間を要します。
そしてKGI、そしてそこから降ろされてくるKPIはそういった長期戦を行う際に、戦略の方針を示す重要な道しるべになります。結果がうまく出ないとき、次第とインバウンドでリードを獲得する本来の目的が「コンテンツを発信する」という目的にすり替わってしまいがちです。
何を理想の状態としていて、そのためにはどんなプロセスを踏んでいく必要があるのかを考えながらコンテンツを作成・発信していきましょう。
重要なことその3:具体的なペルソナを設定する

インバウンドマーケティングは、リードを獲得するためにターゲットに対して積極的な働きかけをするアウトバウンドマーケティングとは真反対です。
インバウンドマーケティングの場合、そういったリードを「引き寄せる」手法です。よって行う活動としては「ニーズに合ったコンテンツを届ける」ことが肝になります。
そんなニーズに合ったコンテンツを作成、発信する際に必要なのが「ペルソナ」です。
年齢や役職、所属の部門から企業の特徴まで、具体的な人物像を描くことで、そんなコンテンツをどのチャネルで、どのように届ければいいのかの戦略が立てやすくなります。
つまり、ペルソナを決めてしまえば、自然と発信すべきコンテンツも決まってきます。ペルソナ決めはインバウンドマーケティングにおいては基礎といってもいいほどのプロセスといえます。
まとめ
今回はインバウンドマーケティングについてお話しました。実際に成功を積んできた企業の事例とともに具体的な手法もご紹介しました。
今の時代、顧客に対してプロダクトを売り切りにするのではなく、プロダクトを通して長期的な関係を築いていくことが重要視されています。そんな現代に、顧客との関係値を重要視し、「追わずにひきつける」インバウンドマーケティングはフィットしています。
すでにインバウンドマーケティングは主流となりつつあり、これからは実践しない企業がおいていかれるでしょう。まずは、インバウンドマーケティングをしっかりと理解し、費用を抑えた状態でまずは実践してみてはいかがでしょうか?
あなたも顧客と長期的な関係を構築していき、事業を成功へと導いていきましょう!


コンテンツマーケティングおたく。SEOとソーシャルメディアを活用したマーケティングが得意。大学在学中から店舗向けのSNSマーケティングサービスを提供。その後、都内のマーケティング会社にてSNSコンサルタントを経験。その後、SEOツールのセールスとして活動し、現在はメディア運営を主業務としたコンテンツマーケターとして活動中。


