ニトリのマーケティング戦略

日本を代表する大手家具企業「ニトリ」。誰にでも手が伸ばしやすい価格でありながら、その洗練されたデザイン性によって高いシェアを誇っています。

そんな大手家具のニトリ、実は「35年連続で増益」という驚くべき偉業を成し遂げているのです。

そんな好成績の秘密の裏には、3つの最強のマーケティング戦略があったのです。

今回はニトリが繰り広げる最強マーケティング戦略について、実際の事例を用いながら明日から使えるレベルまで落とし込んでいきます!

ニトリのマーケティング戦略その1. コスト分解

家具といえば、おなじみの言葉「DIY」。

海外で生まれた「Do It Yourself」という言葉の頭文字をとっており、購入した顧客自身が家具を完成させるという意味合いを支援しています。

今では多くの人が趣味として楽しむようになり、人気な休日の過ごし方の一つにもなっています。

このDIYという概念は、私たち消費者が独自で生み出したのではなく、家具業界が常に感じていたマーケティングの課題から生まれた概念なのです。

そして例外なく、ニトリもこの手法を使ってうまくマーケティングを行っています。

DIYのことを通称「コスト分解戦略」と呼びます。せっかくなので例を出しながら解説しましょう。

たとえば、あなたが机を販売しているとします。価格は1200円です。しかし、隣の競合のお店では全く同じ性能で、全く同じデザインの机を1000円で販売しているとしましょう。

ここで一つあなたに問題です。
費用を全くかけずに、1000円で販売している隣の競合店よりも机を多く販売してください。

あなたならどんな戦略を立てますか?

飲食店や美容室をはじめとする店舗ビジネスは「隣の競合が同じものを安く売ったせいでつぶれてしまいそう」なんてことは日常茶飯事起きています。

つまり競合と闘わなければならない時期は必ず来ます。

あなたならそんな時、どうやって競合を打ち負かしますか?

きっとこのままでは、あなたのお店よりも安い価格で販売している隣のお店の机が売れるのは当然でしょう。

一見八方ふさがりに見えるこの状況の状況。しかし、それらをぶち壊すカギは「ニトリのマーケティング戦略」にあったのです。

そんな状況を反転させたのがニトリの「コスト分解戦略」というマーケティング手法。

このコスト分解戦略は上記の例のように競合相手が「価格競争」を仕掛けてきたときに有効です。

その手法は

「商品1つあたりにかかっているコストを人件費、運送費などに分解し、削減できるところを見つけ、注力する費用へとつぎ込む」

というもの。

先ほどの机を販売している例でいえば、机一つを販売する際にかかる費用を大きく「人件費」「材料費」「場所費」「組立費」などに分けられます。

ここで「よく考えるとなくしてもいい費用」ってありませんか?

ニトリはここでなくしても問題ない費用は組立費用であると定義づけました。そこで「DIY」という言葉を用いて「組立費」を削減し、エンターテイメント化していたのです。

つまり、競合よりも低い原価で販売することに成功し、利益もしっかりと確保することに成功したのです。

ニトリのように「商品のコストを分解して削減し、優位性を取る」戦略を「コスト分解戦略」といいます。

このコスト分解戦略は自社の強みを作る上で必須です。

では、もっと実践的な「コスト分解戦略」を掘り下げていきましょう。

ここで一点問題です。

あなたはハンバーガー屋さんを経営しています。

しかし、マクドナルドをはじめとする超大手チェーン店から、最近ではおしゃれで素敵な個人店までさまざまなお店が立ち並んでいます。

そんな中あなたはどのようにしてハンバーガーをマーケティングしていきますか?

この問いにうまく答えたハンバーガーショップがありました。

そのハンバーガーショップは「完全テイクアウト」をテーマとしており、店舗はキッチンだけで店舗管理もほぼ必要なし。つまり、「人件費」「家賃」が大幅に削られるのです。

これによってハンバーガー一つ当たりの原価は大変安くなります。

しかし、すでにマクドナルドが「100円マック」を実施している時点で低価格を価値にして売り出すのは困難ですよね。

よって「格安」以外に何か強みが必要なのです。

では、コスト分解戦略を実践したのち、どのようにして格安以外に他社にはない強みを作りだせばよいのでしょうか?

そこでこのハンバーガー屋さんは、あるもう一つの戦略を思いついたのです。

それが「コスト分解戦略で削ったコストをほかの費用につぎ込む」という戦略です。

先ほど削減した家賃や人件費を、今度は食材費に全投入したのです。

するとこのハンバーガ屋さんは何と「キャビアバーガー」や「フカヒレバーガー」を販売しているのです。

超高級食材を使ったハンバーガー、ほかの店舗には真似できない最強のメニューです。

このように、コスト分解戦略を上手く使って、そこから売上につながるような強みを作るマーケティングの設計に成功しています。

ニトリのマーケティング戦略から学べたことは「コストを分解して、ほかの費用に充てることで新しい強みを作ることができる」ということです。

ぜひあなたもまずは「自社製品のコストの分解」から始めてみてはいかがでしょうか?

ニトリのマーケティング戦略その2. まとめて売る

ニトリのマーケティング戦略は基本に忠実です。

よくマーケティング業界では「セルアップ」といわれ、複数商品を重ね合わせて売ることで顧客単価を高めていく戦略の総称です。

セルアップを行っていくにあたって、最も重要なのが買いたいと思ってもらえるか?です。

つまり「顧客が真に感じている価値を見つけ出し、そこに対してセルアップをかけていく」ことが重要です。

ニトリはマーケティング戦略の一つとして「まとめ売り」を行っています。

家具を単体で売るのではなく、一つの部屋のようにし、「雰囲気」を販売しています。。

先ほど「顧客が真に感じている価値を見つけ出し、そこに対してセルアップをかけていく」といいました。

では、顧客が家具に求める価値とは何でしょうか?

それにニトリは気づき、マーケティング戦略の中に落とし込んでいったのです。

その顧客が家具に求める価値というのが「雰囲気」なのです。

展示を1品ごとではなく、それらを用いて一つの部屋のようにして見せることで、その部屋の雰囲気を販売しました。

つまり、顧客は実際にその家具を用いたときのイメージが湧きやすく、購入しやすくなるのです。

これはニトリだけでなく、IKEAなども行っているマーケティングです。

このニトリのマーケティング戦略から学べることは、「顧客の真に求めているものに対して、セルアップを行っていく」という点でしょう。

単価上げ施策を行う際に、まとめ売りされることで顧客の購買ハードルが上がってしまうとよくないです。むしろ、セットで買えてよかったと思えるような、ニーズに刺さるマーケティングを行う必要があります。

3.まとめ

今回のニトリのマーケティングから学べたことは大きく2つでしょう。

  • コスト分解を行って、強みを作る
  • ニーズに対してセルアップを狙う

あなたも明日から早速、ニトリのマーケティングを活用してみてはいかがですか?

marketing mall 編集者

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