
こんにちは。Marketing Mallを運営している平嶋(@pingdaolintail1)です。
カスタマージャーニーとは、顧客が製品やサービスを認知してから購入に至るまでの一連のプロセスを指します。
顧客に刺さるコンテンツの作成法、チャネルをハックするためのメソッドなどビジネスにコンテンツを活用するための知識は、今やどこでも取得可能になりました。
そんな中、より価値が増してくるのは
「コンテンツマーケティングの戦略設計がどれだけ緻密に設計できるか」
という戦略設計能力だと考えています。
よって本日は戦略設計では必須になる「カスタマージャーニーマップ」と絡めて、コンテンツマーケティングの戦略設計についてお話できればと思います。
この記事でわかること
- コンテンツマーケティングを戦略設計から主導できる
- 成果の出る打ち手を発案・実行に移せる思考法が身に着けられる
- 最新のコンテンツマーケティングの潮流を理解し、実践できる

価値あるコンテンツにはカスタマージャーニーが必要
コンテンツマーケティングにおいて、顧客に真に価値あるコンテンツを提供するためには、カスタマージャーニーの理解が不可欠です。なぜなら顧客の購買プロセスや意思決定のメカニズムを把握せずに、顧客に刺さる的確なコンテンツを作成することは困難だからです。
価値あるコンテンツは簡単には作れない
多くの企業がコンテンツマーケティングに取り組んでいますが、真に顧客の心に響く価値あるコンテンツを作成することは容易ではありません。単に製品やサービスの情報を羅列するだけでは、顧客の興味を引くことはできません。顧客が抱える課題や悩み、そしてその解決に至るまでのプロセスを深く理解し、各段階に適したコンテンツを提供する必要があります。
価値あるコンテンツを作成するためには、顧客のニーズや課題の深い理解、購買プロセスに沿ったコンテンツの設計、各段階における顧客の心理状態の把握、適切なタイミングと媒体での情報提供が重要です。これらの要素を適切に組み合わせることで、初めて顧客にとって真に価値あるコンテンツが生まれるのです。そして、これらの要素を効果的に把握し、整理するツールとして、カスタマージャーニーマップが非常に有効だといえます。
こちらもおすすめ
- コンテンツマーケティングの戦略の立て方とは?わかりやすく成果につながる手順や手法、事例をご紹介!
- 【マーケ極めたい人必見!】コンテンツマーケティングには必須?施策を改善していくための「ファネル思考」を大紹介!
カスタマージャーニーとは
カスタマージャーニーとは、顧客が製品やサービスを認知してから購入に至るまでの一連のプロセスを指します。このジャーニーには、顧客が情報を収集し、比較検討し、最終的に購入を決定するまでの様々なタッチポイントが含まれます。
具体的には、認知段階から始まり、興味・関心段階、検討段階、購入段階、使用段階、そして推奨段階まで、顧客は様々な段階を経験します。これらの段階を通じて、顧客は様々な感情や思考を経験し、多様なタッチポイントと接触します。カスタマージャーニーを理解することで、各段階における顧客のニーズや行動を予測し、適切なコンテンツやマーケティング施策を展開することが可能になります。
カスタマージャーニーは誰が始めたの?
カスタマージャーニーの概念自体は、マーケティングの歴史の中で徐々に発展してきたものですが、現代的な意味でのカスタマージャーニーマッピングの手法は、2000年代初頭から中頃にかけて注目を集めるようになりました。
この概念の普及に大きく貢献したのは、ハーバード・ビジネス・スクールのデービッド・エデルマン教授です。エデルマン教授は2010年に「The Consumer Decision Journey」という論文を発表し、従来の直線的な購買プロセスモデルに代わる、より複雑で循環的な顧客の意思決定プロセスを提唱しました。
また、デザイン思考の分野でも、IDEO社のようなイノベーションコンサルティング企業が、ユーザー中心のデザインプロセスの一環としてカスタマージャーニーマッピングを活用し、その手法を広めていきました。これらの影響により、2010年代以降、カスタマージャーニーの概念はデジタルマーケティングやカスタマーエクスペリエンス(CX)管理の分野で急速に普及し、現在では多くの企業がこの手法を活用しています。
カスタマージャーニーはなぜ必要なの?目的と活用法
カスタマージャーニーを理解し、活用することには多くの利点があります。
主な目的としては、顧客理解の深化、タッチポイントの最適化、パーソナライゼーションの強化などが挙げられます。
顧客理解の深化については、カスタマージャーニーを分析することで、顧客の行動や思考プロセスをより深く理解できます。これにより、顧客のニーズや課題、そして意思決定に影響を与える要因を明確に把握することができます。
タッチポイントの最適化に関しては、ジャーニー上のタッチポイントを見直し、改善していくことで、次第に顧客との接点を最適化できます。例えば、特に重要なタッチポイントの対策にリソースを集中させたり、問題のあるタッチポイントを改善したりすることが可能になります。
パーソナライゼーションの強化については、セグメントによって分かれた顧客行動に応じて、適切なコンテンツや提案を提供を行うことができます。これにより、より個人化された顧客体験を実現し、顧客満足度と忠誠度を高めることができます。
さらに、カスタマージャーニーマップは、組織内の異なる部門が顧客体験に対する共通の理解を持つための効果的なツールとなります。これにより、マーケティング、営業、カスタマーサポートなど、異なる部門間での顧客理解の共通認識をそろえることが可能です。
また、効果的なコンテンツ戦略の立案、ROIの向上、新規顧客獲得とリテンションの改善、イノベーションの促進なども、カスタマージャーニーを活用することで得られる重要な利点です。これらの目的と活用法を意識しながらカスタマージャーニーを活用することで、企業は顧客中心のアプローチを強化し、競争優位性を高めることができるのです。
こちらもおすすめ
カスタマージャーニーが「もう古い」って言われるのはなぜ?
カスタマージャーニーが「もう古い」と言われることがありますが、これにはいくつかの理由があります。
主な理由としては、デジタル化による購買行動の変化、パーソナライゼーションの重要性の増大、リアルタイムデータの重要性、オムニチャネル化への対応、AIと機械学習の台頭などが挙げられます。
例えば、スマートフォンやソーシャルメディアの普及により、顧客の購買行動が従来の直線的なモデルからより複雑で予測困難なものに変化しています。
この変化に従来のカスタマージャーニーモデルが追いついていないという批判があります。また、個々の顧客に合わせたカスタマイズされた体験が求められる中、一般化されたジャーニーモデルでは不十分だという見方もあります。
しかし、これらの批判は必ずしもカスタマージャーニーの概念自体を否定するものではありません。むしろ、これらの課題に対応するために、カスタマージャーニーの考え方自体を進化させる必要性を示唆しています。
例えば、リアルタイムデータを活用し、常に更新される動的なジャーニーマップを作成したり、大きな購買決定だけでなく、日々の小さな意思決定(Googleが提唱する「マイクロモーメント」)にも注目したジャーニー分析を行ったりするなど、新しいアプローチが考えられています。
また、AIを活用したパーソナライゼーションや、オンラインとオフラインのタッチポイントを統合したより総体的なジャーニーマップの作成なども、現代のデジタル環境に適応するための方法として注目されています。
このように、カスタマージャーニーの概念自体は依然として有効ですが、その適用方法を現代のデジタル環境に合わせて進化させる必要があります。「古い」と批判されるのは、従来の静的で一般化されたモデルに固執することへの警鐘であり、より動的で個別化されたアプローチへの移行を促すものと捉えることができるでしょう。
コンテンツマーケティングにおけるカスタマージャーニー
コンテンツマーケティングにおいて、カスタマージャーニーの理解は極めて重要です。なぜなら、効果的なコンテンツマーケティングは、顧客の購買プロセスの各段階に適したコンテンツを提供することで成り立つからです。
コンテンツマーケティングはだんだん戦略が重要視されるようになった
近年、コンテンツマーケティングにおいて戦略の重要性が増しています。これには主に4つの理由があります。
まず、インターネット上のコンテンツ量が爆発的に増加し、単に多くのコンテンツを作成するだけでは効果が薄れてきているという点です。
インターネット上のコンテンツ超が爆発的に増加することで、ユーザーはとてつもないスピードで情報を取捨選択するようになりました。自分ゴトだと思えないコンテンツや、自身の興味にそぐわないコンテンツ、ほしい情報までの到達に時間がかかるコンテンツ等は「スクロール」することで飛ばされていくのです。
よって
- どんなユーザーに対して
- どういったコンテンツを
- どういうフォーマットで
- どこで発信するか
を十分に設計してコンテンツを発信する必要あります。
加えて、ユーザーのコンテンツに対する期待値が上昇していることも戦略の重要性が高まっている理由です。インターネットやソーシャルメディアが発達すると同時に、ユーザーの個別化が可能になりました。これによって、多くの企業が、ユーザーのニーズや検討度に合わせた関連性の高い情報を提供しています。
つまり、ユーザーが求めるコンテンツの質は常に高まり続けており、私たちも求められているコンテンツの質に答え続ける必要があるのです。そのためにも、どういったユーザーに、どのようなチャネルを活用してアプローチするか、戦略的に決め切る重要性が高まっています。
コンテンツマーケティングが戦略を重視するようになった最後の理由として、企業がマーケティング活動のROIをより厳密に測定するようになったことも挙げられます。
特に、コンテンツSEOやホワイトペーパーの作成など工数のかかる施策をいかにして発信していくのかさらに、データ分析やAIの進歩により、より精緻な戦略立案が可能になっています。
このような背景から、コンテンツマーケティングにおいては、単なるコンテンツ制作から、カスタマージャーニーに基づいた戦略的なコンテンツ配置へと重点が移っています。
コンテンツマーケティングは「寄り添う」必要があるから
コンテンツマーケティングが効果を発揮するためには、顧客に「寄り添う」姿勢が不可欠です。そして、そのためにはカスタマージャーニーマップの活用が重要になります。これには主に4つの理由があります。
まず一つ目に、顧客のニーズや課題に寄り添うコンテンツを提供することで、信頼関係を構築するためです。
売上を上げるためには「いかに自社の商品が他社よりも優れているか」や「商品の強みはどんなものがあるのか」といった訴求を行い、顧客に対して売り込みを行おうとしてしまいます。
しかし実際は、企業からの売り込み刺さる顧客はニーズ顕在層であり、顧客の全体のうちのたった一部分にすぎません。

確かに顕在層は、購入・契約に比較的前向きなため、アプローチを行うこと自体は間違っていません。しかし、短期目線での売上獲得になってしまい、長期で安定した顧客獲得を実現することは難しくなります。
つまり、顧客のニーズや課題に寄り添うコンテンツを提供することで、顕在層だけでなく潜在層との関係値も構築する事が大切です。
2つ目に、顧客の関心事に合致したコンテンツを提供することで、自社のリストにオプトインさせられることもポイントです。

コンテンツマーケティングは、コンテンツ発信を通してユーザーに態度変容を起こし、最終的には顧客化させることが目的です。
そのためにはコンテンツをユーザーに届けることが最も重要であり、企業は検索エンジンやSNSといったチャネルを活用して情報を発信します。
しかし、チャネルによってはアルゴリズムの特性上、ユーザーに届くまでに長い時間がかかったり、コンテンツ自体をアルゴリズムに最適化して作成する必要が出てきます。
つまり、企業は発信したいときに自由にコンテンツを発信できるというわけではないのです。
よって重要になるのは「可能な限り自由な形式で、かつ、最短でコンテンツをユーザーに届けるチャネル」に移行させることです。
良い例がメールマガジンや公式LINEです。これらはすでに自社が保有しているリストに対して好きなタイミングでコンテンツを配信する事ができます。つまり、コントロールが効きやすいのです。
そして上記のような自由にコンテンツを届けられるチャネルに移行させるために重要なのはカスタマージャーニーマップを引くことです。
カスタマージャーニーを理解し、各段階に適したコンテンツを提供することで、自社のメールリストや公式ラインの登録者へと移行させることができます。
このように、カスタマージャーニーを基盤としたコンテンツマーケティングによって、ユーザーにとって価値ある情報を提供させることができます。加えて、ユーザーを次のアクションへと誘発することができるため必須の手法です。
カスタマージャーニーで顧客理解のレベルを一層高める
カスタマージャーニーを活用することで、顧客理解のレベルを大幅に向上させることができます。以下に、カスタマージャーニーを通じて顧客理解を深める方法とその重要性について詳しく説明します。
カスタマージャーニーマップは立体的な顧客理解につながる
まず、カスタマージャーニーマップを作成する過程で、顧客の行動、感情、モチベーション、障壁などを多面的に捉えることができます。これにより、単なる人口統計学的データや取引履歴だけでは見えてこない、立体的な顧客像を構築することが可能になります。
また、カスタマージャーニーを通じて、顧客が製品やサービスを知ってから購入し、使用する過程を時系列で把握できます。各段階での顧客のニーズや行動パターンの変化を理解し、より適切なタイミングでのアプローチが可能になります。
カスタマージャーニーマップは潜在的なニーズの理解とタッチポイントの把握につながる
さらに、ジャーニーマップを詳細に分析することで、顧客が明示的に表現していない潜在的なニーズや課題を発見できる可能性があります。これらの洞察は、新たな製品開発や既存サービスの改善につながる貴重な情報源となります。
加えて、顧客が自社と接触するタッチポイントを把握することができます。どのタッチポイントが顧客の意思決定に大きな影響を与えているのか、どのタッチポイントで問題が発生しているのかを把握することで、マーケティングリソースの最適な配分が可能になります。
カスタマージャーニーマップには、各段階での顧客の感情状態も含まれます。これにより、ブランドとの接触が顧客にどのような感情的影響を与えているかを理解する事ができます。
カスタマージャーニーマップは。異なる顧客セグメントごとに作ることをお勧めしています。ユーザーは自身が持っている課題や悩みによって、求めている情報や課題も変わってきます。これにより、より精緻なターゲティングとパーソナライゼーションが可能になります。
カスタマージャーニーマップは戦略立案の要になる
また、カスタマージャーニーマップを引くことで、オンラインとオフライン、異なるデバイスなど、顧客が複数のチャネルをどのように使い分けているかを理解することができます。これにより、シームレスなオムニチャネル体験を提供するための戦略立案が可能になります。
カスタマージャーニーを通じて、顧客がどのような情報を参考に、どのような基準で意思決定を行っているかを理解することもできます。この洞察は、効果的な情報提供や説得力のあるメッセージング戦略の立案に役立ちます。
さらに、初回購入だけでなく、リピート購入や顧客推奨までを含めた長期的なジャーニーを描くことで、顧客生涯価値(CLV)を最大化するための戦略を立てることができます。
カスタマージャーニーマップは部門間の連携を強められる
最後に、カスタマージャーニーマップを組織全体で共有することで、異なる部門間で顧客に対する共通理解を形成することができます。これにより、一貫性のある顧客体験の提供が可能になります。
カスタマージャーニーを通じてこれらの深い顧客理解を獲得することで、より効果的なマーケティング戦略の立案、顧客満足度と忠誠度の向上、製品・サービスの改善や新規開発の方向性の明確化、カスタマーサポートの質の向上、より効率的なリソース配分、競合他社との差別化といった具体的なメリットが得られます。
このように、カスタマージャーニーは単なる顧客行動の可視化ツールではなく、組織全体の顧客中心主義を推進し、ビジネス全体の成功に寄与する強力な戦略的ツールとなり得るのです。

コンテンツマーケティングで使えるカスタマージャニーマップテンプレ3選
カスタマージャーニーマップは、コンテンツマーケティングの戦略立案や実行において非常に有用なツールです。ここでは、コンテンツマーケティングで特に活用しやすい3つのカスタマージャーニーマップテンプレートを紹介します。
オーディエンスファネル

コンテンツマーケティングにおいて「オーディエンス」は最も重要です。
オーディエンスとは、自社コンテンツに接触した最も初期段階のユーザーの事。
ブログやSNSを更新していると、「どれくらいの見込み顧客が獲得できたか?」というコンバージョン獲得に目が行ってしまいます。
しかし、最も重視するべきは「コンバージョンする前段階に存在している”オーディエンス”をどれくらい魅了して関係値を持つことができたか」ということです。
つまり「オーディエンスを作り、温めること」を重視するべきなのです。そのためにはオーディエンスファネルが必要になります。
初めて自社のコンテンツに接触してくれたユーザーを、もう一度自社コンテンツを閲覧しに来てくれるためには何をするべきか?
- 新規ユーザーを、もう一度自社コンテンツを閲覧しに来てくれるためには何をするべきか?
- すでに何度も来訪しているけどコンバージョンしないユーザーは何を求めているのか?なぜコンバージョンしないのか?
顧客獲得の前段階に存在するオーディエンスを理解するためにオーディエンスチャートを活用するのです。

オーディエンスに合わせてコンテンツを作成することによって、ユーザー体験を高めることができ、遅かれ早かれそれらが自社へのプラスの影響を与えてくれます。
生成価値発展チャート

カスタマージャーニーマップといわれて、最もなじみ深いフォーマットがこの「生成価値発展チャート」でしょう。
生成価値発展チャートは、顧客がブランドとの接触を通じて得る価値の変化を時系列で表現するテンプレートです。
ここには、時間軸、顧客の状態、ブランドとの接点、提供すべき価値や情報、KPIなどの要素が含まれ、左から右に進むにつれて顧客へ与える価値が増大していくような仕組みになっています。
生成価値発展チャートを活用することで、各段階で顧客に提供すべき価値や情報を明確にし、それに基づいてコンテンツを企画することができます。
【初心者マーケターは大注目‼】コンテンツマーケティングとは?事例と手法、手順まで一緒に簡単に超わかりやすく説明!
また、顧客の思考やそれに基づく行動も明記することのによって、状態変化も追うことができ、コンテンツの種類や深さを調整することも可能です。さらに、各段階でのKPIを設定し、コンテンツの効果測定に活用することもできます。
このテンプレートのメリットとしては、顧客の成長に合わせたコンテンツ戦略の立案が可能になること、長期的な顧客関係構築を視野に入れたコンテンツ計画が立てやすくなること、各段階での具体的なコンテンツ目標の設定がしやすくなることなどが挙げられます。
バイヤーペルソナチャート

このバイヤーぺルソナチャートもマーケティングに携わる方ならなじみが深いものかと思います。
バイヤーペルソナチャートは、特に購買を検討している顧客の詳細な特性や行動パターンを分析するためのテンプレートです。
大きな特徴は、あくまで対象が「バイヤー」という点にあります。つまり、自社商品を認識したタイミングが起点となっているため、購入意向の可能性がある顧客を対象としているのです。
バイヤーペルソナチャートを活用することで、購買検討段階の顧客向けに、詳細で具体的な情報を提供するコンテンツを企画することができます。
また、意思決定プロセスに沿ったコンテンツシリーズを作成し、段階的に情報を提供することも可能です。さらに、反対意見や障壁に対応するコンテンツを用意し、購買を促進することもできます。
このテンプレートのメリットとしては、購買検討段階の顧客ニーズに特化したコンテンツ戦略の立案が可能になること、販売につながるコンテンツの企画がしやすくなること、顧客の意思決定プロセスに沿った効果的な情報提供が可能になることなどが挙げられます。
カスタマージャーニーマップを作成するメリット
カスタマージャーニーマップの作成には多くのメリットがあります。ここでは、特にコンテンツマーケティングの観点から重要なメリットについて詳しく説明します。
コンテンツが統一され、目的達成に寄与する
カスタマージャーニーマップを作成することで、コンテンツの一貫性と目的適合性が大幅に向上します。これにより、ジャーニー全体を通じて一貫したメッセージを提供することが可能となり、ブランドイメージの強化と顧客の信頼獲得につながります。
また、各ステージでの顧客のニーズや目的を明確に理解することで、それぞれの段階に適したコンテンツを制作できるようになります。これは、顧客の購買プロセスに沿った効果的なコンテンツ戦略の実現につながります。
さらに、ジャーニー全体を俯瞰することで、コンテンツの重複や必要なコンテンツの欠落を防ぐことができます。これにより、リソースの無駄を省き、効率的なコンテンツ制作が可能となります。
異なるチャネルやタッチポイントでも一貫したメッセージを提供することができ、オムニチャネル戦略の実現に寄与します。これは、顧客にシームレスな体験を提供する上で非常に重要です。
組織内での共通認識が取れる
カスタマージャーニーマップは、組織全体で顧客理解を深め、共通の目標に向かって協働するための強力なツールとなります。
まず、マーケティング、セールス、カスタマーサポートなど、異なる部門が同じマップを共有することで、顧客体験に対する共通理解が生まれます。これにより、部門間の連携が強化され、より効果的な顧客対応が可能となります。
また、顧客の視点を可視化することで、組織全体が顧客中心のアプローチを採用しやすくなります。これは、企業文化の変革にもつながる重要な要素です。
共通の言語や参照点を持つことで、部門間のコミュニケーションが円滑になります。これにより、プロジェクトの進行がスムーズになり、効率的な業務遂行が可能となります。
PDCAを回す体制を整えられる
カスタマージャーニーマップは、継続的な改善サイクル(PDCA)を確立するための基盤となります。
まず、各ステージでの顧客のニーズや目標を理解することで、より具体的かつ適切な目標設定が可能になります。これにより、明確な方向性を持ったマーケティング活動が可能となります。
次に、ジャーニーマップに基づいて、適切なタイミングと方法でコンテンツを提供することができます。これにより、効果的な実行(Do)が可能となります。
さらに、ジャーニー全体を通じてパフォーマンスを評価することで、個々の施策だけでなく、全体的な効果を把握できます。これにより、包括的な評価(Check)が可能となります。
問題点や改善の機会を特定しやすくなり、より効果的な改善策を立案できます。これにより、的確な改善(Act)が可能となります。
各ステージでのKPIを設定し、データに基づいた継続的な最適化が可能になります。これにより、より効果的なデータ駆動型の意思決定が可能となります。
施策の可能性を幅広く検討できる
カスタマージャーニーマップを活用することで、より創造的かつ効果的な施策を考案することができます。
まず、ジャーニー全体を俯瞰することで、これまで見落としていた介入ポイントや機会を発見できます。これにより、新たなマーケティング施策の可能性が広がります。
顧客の未満たされたニーズを特定することで、新製品や新サービスのアイデアが生まれやすくなります。これは、イノベーションを促進する上で非常に重要です。
顧客の状況や段階に応じて、より個別化されたコンテンツや体験を提供できます。これにより、パーソナライゼーションの強化が可能となります。
顧客の次の行動を予測し、先回りしてサポートや情報を提供することが可能になります。これにより、プロアクティブなアプローチが実現できます。
各ステージで最も効果的なチャネルを特定し、適切なチャネルミックスを実現できます。これにより、より効果的なマルチチャネル戦略が可能となります。
これらのメリットを最大限に活かすためには、カスタマージャーニーマップを静的な文書としてではなく、常に進化し続ける生きたツールとして扱うことが重要です。定期的な更新と、組織全体での活用を通じて、真の顧客中心のコンテンツマーケティングを実現することができるでしょう。
カスタマージャーニーマップの作成手順
効果的なカスタマージャーニーマップを作成するためには、体系的なアプローチが必要です。以下に、具体的な作成手順を詳しく説明します。
①.ペルソナを設定する
ペルソナの設定は、カスタマージャーニーマップ作成の基礎となる重要なステップです。まず、顧客データの分析、アンケートやインタビューの実施、ウェブサイトの行動分析、ソーシャルメディアの分析などを通じて、包括的なデータ収集を行います。
次に、これらのデータを基に、類似した特性や行動パターンを持つグループを識別し、主要セグメントを特定します。各セグメントの規模と重要性を評価し、優先順位をつけることも重要です。
その後、特定されたセグメントに基づいて、より詳細なペルソナを作成します。ここでは、名前、年齢、職業などの基本情報だけでなく、目標、課題、価値観の定義や、典型的な行動パターンの描写、情報源や影響を受けるメディアの特定なども行います。
作成したペルソナは、社内の顧客接点部門との確認や、実際の顧客との照合を通じて検証します。最後に、ビジュアル要素を含む分かりやすい形式でペルソナを文書化し、組織全体で共有して理解を促進します。
②.ペルソナの購買行動を推測する
ペルソナの購買行動を推測することで、より具体的なジャーニーマップを作成することができます。まず、認知、興味、検討、購入、使用、推奨などの主要段階を特定し、各業界や製品特性に応じてカスタマイズした購買プロセスを定義します。
次に、各段階での行動パターンを推測します。ここでは、情報収集方法の特定、意思決定の基準や影響要因の分析、典型的な疑問や懸念事項の列挙などを行います。
また、各段階にかかる平均的な時間を推定し、季節性や外部要因の影響も考慮してタイムラインを設定します。購入を躊躇させる要因や促進する要因も分析し、購買の障壁や促進要因を特定します。
最後に、これらの仮説を実際の顧客データと照合したり、A/Bテストや顧客インタビューを通じて確認したりすることで、推測の精度を高めていきます。
③.チャネルへのタッチポイントを考える
顧客がブランドと接触する様々なタッチポイントを特定し、マッピングすることが重要です。まず、オウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディア、実店舗や営業担当者との接点など、すべてのタッチポイントを洗い出します。
次に、各タッチポイントの役割を定義します。認知形成、情報提供、説得、サポートなど、顧客ジャーニーの各段階との関連付けを行います。また、クロスチャネルの顧客行動パターンを特定し、チャネル間の相互作用を分析します。
タッチポイントの重要度も評価します。顧客の意思決定への影響度や顧客満足度への貢献度を分析し、各タッチポイントの重要性を把握します。
最後に、オンラインとオフラインのタッチポイントの連携を考え、シームレスな顧客体験の設計を目指します。
④.ペルソナの悩みや課題を設定する
各段階でペルソナが直面する具体的な悩みや課題を特定することで、より実践的なジャーニーマップが作成できます。まず、各段階での典型的な課題を洗い出します。情報不足、選択肢の多さ、信頼性の懸念など、製品使用時の困難や不満を具体的に列挙します。
感情面での課題も理解することが重要です。不安、混乱、フラストレーションなどの感情的要素を把握し、各段階での顧客の心理状態の変化を追跡します。
また、競合製品との比較による迷いや、社会的影響、周囲の意見による葛藤など、外部要因の影響も分析します。製品やサービスの長期利用における問題、ブランドロイヤリティに影響を与える要因など、長期的な課題も考慮に入れます。
最後に、これらの課題に優先順位をつけます。顧客にとっての重要度と解決による影響度を分析し、重点的に取り組むべき課題を特定します。
⑤.コンテンツマップを追加する
最後に、各段階やタッチポイントに適したコンテンツを計画し、マップに追加します。まず、各段階でのコンテンツニーズを特定します。情報提供、教育、説得、サポートなど、ペルソナの課題や疑問に対応するコンテンツを考えます。
次に、適切なコンテンツタイプを選定します。ブログ記事、ホワイトペーパー、動画、インフォグラフィックなど、各段階と顧客のニーズに適したフォーマットを選択します。
各コンテンツの具体的な目的とKPIも設定します。認知度向上、リード獲得、コンバージョン率改善などの目的を明確にし、閲覧数、滞在時間、エンゲージメント率などの測定可能なKPIを設定します。
各コンテンツ間のつながりと順序を最適化し、スムーズな顧客誘導のための導線を設計します。最後に、既存コンテンツの不足部分を特定し、新たに必要となるコンテンツの企画と優先順位付けを行います。
これらの手順を丁寧に実行することで、包括的かつ実践的なカスタマージャーニーマップを作成することができます。ただし、このプロセスは一度で完了するものではなく、継続的な更新と改善が必要です。実際の顧客データや反応を基に、定期的にマップを見直し、最新の顧客ニーズや市場動向に合わせて調整していくことが重要です。

構成
カスタマージャーニーマップの基本的な構成について説明します。効果的なマップは、横軸と縦軸を適切に設定し、必要な情報を分かりやすく可視化することが重要です。
横軸は「顧客の検討フェーズ」
カスタマージャーニーマップの横軸は、通常、顧客の購買プロセスや検討フェーズを表します。これは時間の経過に沿って、顧客が製品やサービスを認知してから購入し、使用するまでの過程を示します。
一般的な横軸の構成例としては、認知(Awareness)、検討(Consideration)、決定(Decision)、使用(Use)、推奨(Advocacy)などが挙げられます。認知段階では、顧客が問題や需要を認識し、製品やサービスの存在を知ります。
これらの基本的なフェーズに加えて、業界や製品特性に応じて、より詳細なステップを設定することもあります。例えば、検討段階の前に情報収集(Research)という段階を設けたり、複数の選択肢を詳しく比較する比較(Comparison)段階を追加したりすることがあります。また、継続的な利用や再購入を検討する再購入(Repurchase)段階を設けることもあります。
横軸の設定において重要なのは、自社の製品やサービスの特性、そして顧客の実際の行動パターンに合わせてカスタマイズすることです。例えば、高額な製品やB2B製品の場合は、検討期間が長くなるため、より細分化されたステップが必要になるかもしれません。
縦軸は「自由に項目追加が可能」
カスタマージャーニーマップの縦軸は、横軸の各フェーズにおける顧客の行動や体験の詳細を表します。この縦軸は、目的や焦点に応じて自由に項目を追加・カスタマイズすることができます。
一般的な縦軸の構成例としては、顧客の行動(Customer Actions)、タッチポイント(Touchpoints)、感情(Emotions)、思考(Thoughts)、痛点・課題(Pain Points)、機会(Opportunities)、内部プロセス(Internal Processes)、KPI(Key Performance Indicators)などが挙げられます。
顧客の行動は、各段階で顧客が取る具体的なアクション(例:情報検索、店舗訪問、問い合わせなど)を示します。タッチポイントは、顧客がブランドと接触する機会(例:ウェブサイト、広告、店舗、カスタマーサポートなど)を表します。
感情は、各段階での顧客の感情状態(例:期待、不安、満足、失望など)を示します。思考は、顧客の内的な考えや疑問を表します。痛点・課題は、顧客が直面する障壁や不満点を示します。機会は、ブランドが顧客体験を改善できる可能性のある領域を表します。内部プロセスは、各段階でブランド側が行うべきアクションや関与する部門を示します。KPIは、各段階の成功を測定する指標を表します。
これらの基本的な項目に加えて、コンテンツニーズ、チャネル、意思決定要因、競合状況、テクノロジーなどの要素を追加することも可能です。
縦軸の項目を選択する際は、目的適合性、データの可用性、アクション可能性、可視性、組織の関与などの点を考慮することが重要です。
カスタマージャーニーマップの縦軸をカスタマイズすることで、自社の特定のニーズや目標に合わせた、より行動しやすい洞察を得ることができます。ただし、情報過多になりすぎないよう注意し、最も重要で有用な情報に焦点を当てることが肝要です。
カスタマージャーニーマップ作成時に注意したいポイント
カスタマージャーニーマップを効果的に活用するためには、作成時に以下のポイントに注意する必要があります。
PDCAを何度も回す
カスタマージャーニーマップは、一度作成して終わりではなく、継続的な改善のツールとして活用すべきです。PDCAサイクルを何度も回すことで、より精度の高い、実用的なマップに進化させていくことができます。
コンテンツマーケティングに限らず、マーケティングはPDCAを回し続けることによって最適化されていきます。「作って終わり」ではなく、最適解を見つけ続ける動きが必須です。
このPDCAサイクルを定期的(例:四半期ごと)に実行することで、常に最新かつ正確なカスタマージャーニーマップを維持することができます。また、急激な市場変化や新製品の導入時には、臨時のサイクルを実施することも重要です。
ペルソナを慎重に設定する
ペルソナの設定は、カスタマージャーニーマップの基礎となる重要な要素です。適切なペルソナを設定することで、より現実的で実用的なマップを作成することができます。
ペルソナ設定時の注意点としては、まず実際の顧客データや市場調査結果を活用し、仮説や推測だけに頼らず、定量的・定性的データを組み合わせることが重要です。また、単一のペルソナに偏らず、複数の代表的なペルソナを設定し、年齢、性別、職業、ライフスタイルなど、多様な要素を反映させることも大切です。
ペルソナは具体的な特徴を持ちつつも、広く適用可能な代表性を持たせる必要があります。過度に特殊なケースを避け、主要な顧客セグメントを代表するペルソナを選択することが重要です。また、市場動向や顧客ニーズの変化に応じて、ペルソナを定期的に更新することも忘れてはいけません。
慎重にペルソナを設定することで、より現実的で効果的なカスタマージャーニーマップを作成することができ、結果として顧客中心のマーケティング戦略の立案と実行が可能になります。
フロントメンバーにインタビューしながら進める
カスタマージャーニーマップの作成過程で、顧客と直接接する機会の多いフロントメンバー(営業、カスタマーサポート、店舗スタッフなど)にインタビューを行うことは非常に重要です。彼らの洞察や経験は、マップの精度と実用性を大幅に向上させる可能性があります。
フロントメンバーへのインタビューを効果的に行うためのポイントとしては、まず多様な視点の収集が挙げられます。異なる役割や部門のフロントメンバーにインタビューを行い、多角的な視点を得ることが重要です。また、新人から経験豊富なスタッフまで、様々な経験レベルの意見を聞くことで、より包括的な洞察を得ることができます。
具体的なエピソードの収集も重要です。一般的な傾向だけでなく、印象に残る具体的な顧客とのやりとりについて聞くことで、ペルソナやジャーニーの具体化に役立つ情報を得ることができます。
頻出する質問や懸念事項の特定も重要です。顧客からよく聞かれる質問や懸念事項をリストアップすることで、コンテンツ戦略や製品改善の重要な手がかりを得ることができます。
成功事例と失敗事例の収集も有効です。顧客満足度が高かったケースと、課題が残ったケースの両方について聞くことで、ベストプラクティスの特定と改善点の把握が可能になります。
フロントメンバーへのインタビューを通じて得られた洞察を適切にカスタマージャーニーマップに反映することで、より現実に即した、実用的なマップを作成することができます。また、このプロセスを通じて、フロントメンバー自身も顧客体験に対する理解を深め、より顧客中心のアプローチを取るようになる可能性があります。
まとめ
カスタマージャーニーマップは、コンテンツマーケティングにおいて非常に強力なツールです。適切に作成・活用することで、顧客理解を深め、より効果的なマーケティング戦略を立案・実行することが可能になります。本記事で解説した主要なポイントを以下にまとめます。
まず、カスタマージャーニーの重要性について再確認しましょう。顧客の購買プロセスを理解し、各段階に適したコンテンツを提供することが、効果的なコンテンツマーケティングの鍵となります。カスタマージャーニーマップは、この複雑なプロセスを可視化し、戦略的に取り組むための強力なツールです。
カスタマージャーニーマップの主な目的には、顧客行動の可視化、コミュニケーション戦略の立案、組織内の共通理解の促進などがあります。これらの目的を達成することで、より顧客中心のアプローチを実現し、競争優位性を高めることができます。
カスタマージャーニーマップの作成と活用は、一朝一夕にはいきません。しかし、継続的な取り組みと改善を通じて、顧客理解を深め、より効果的なマーケティング戦略を実現することができます。この強力なツールを活用し、顧客中心のビジネス展開を推進していくことで、競争激化する市場環境の中で持続的な成長を実現することができるでしょう。


コンテンツマーケティングおたく。SEOとソーシャルメディアを活用したマーケティングが得意。大学在学中から店舗向けのSNSマーケティングサービスを提供。その後、都内のマーケティング会社にてSNSコンサルタントを経験。その後、SEOツールのセールスとして活動し、現在はメディア運営を主業務としたコンテンツマーケターとして活動中。
コメントを残す