BtoB企業のオウンドメディアの成功事例12選!成功企業の特徴も徹底解説

近年、オウンドメディアに力を入れる企業が増加してきており、「オウンドメディアで情報を発信していく」ということが一般化されて生きているように感じます。

とはいえ、多くの人が実践したとしても、実際は成果が出るまでが大変時間を要してしまうことや、予算をかけても成果につながらないなどの理由から途中で運営を頓挫してしまう企業も多々あります。

今回はそんな事態に陥らないようにすべく、BtoBマーケティングにおけるオウンドメディアの活用についてお話していきます!

目次

BtoBマーケティングでのオウンドメディアの目的

メモ:オウンドメディアが手段としたときの目的を述べる(例:リード獲得・ブランディング・認知獲)

今の時代、飛び込み営業やテレアポなどの「売り込みのアプローチ」が疎まれるようになり、「企業からの一方的なアプローチ」に対して拒絶反応を起こす人は多くなりました。

そんな中、ターゲットを惹きつけるという「インバウンドマーケティング」の考え方はより一般化されてきました。特に、そんなインバウンドマーケティングの施策の中でも「オウンドメディア」の活用の重要性はどの会社の中でも重要性を増しています。

そして、近年、

といったBtoBの中でも著名なオウンドメディアが出現しています。

この様にオウンドメディアを成功させれば「ユーザーに嫌われることなく、そして顧客体験高くアポが獲得できるので、企業側もストレスフリーなマーケティング手法となるでしょう。

BtoB企業のオウンドメディア運用のメリット

多くの企業がBtoBマーケティングに取り組んでいるとはいえ、実際に「オウンドメディアはどんなメリットをもたらしてくれるのか」がブラックボックスなケースが多々あります。

そして、「競合がやっているから」「トレンドとして流行っているから」といった理由でオウンドメディアを始めてしまうと、効果をなかなか実感できず、頓挫してしまいやすい傾向があります。つまり、「オウンドメディアはどんなメリット・デメリットがあるのか」を明確にし、投資するか否かを判断する必要があります。

安定的なリード獲得の実現

オウンドメディアの運用のメリットとして代表的なのは「安定的にリード獲得を実現できる」というものです。多くのマーケターや担当者をオウンドメディア施策に投資させる大きな理由でもあるでしょう。

オウンドメディアが運用に乗るようになると、検索エンジン上位化やSNSでの拡散によって、ターゲットにコンテンツを届けることが容易になります。そしてターゲットに刺さるコンテンツを発信できれば、おのずとリードを獲得できるようになるでしょう。

また、オウンドメディアは記事コンテンツの蓄積によって成長していくため、一度作った記事コンテンツは集客資産となっていきます。つまり、次第にリードを獲得するのにかかる費用(CPA)が減少していくのです。

よって、安定的なリードを低コストで獲得できるようになります。

顧客の態度変容の促進

オウンドメディアは「顧客の態度変容の促進」という役割も担います。

ターゲットとなる顧客をニーズごとに4つのセグメントに分けると

  • 潜在層
  • 準潜在層
  • 準顕在層
  • 顕在層

と表現できます。そして各層は求めている情報も商品に対するニーズも異なっています。よって、各層が求めているコンテンツを提供することで、顧客を次のアクションへひきつれることができるのです。

多くのオウンドメディアでは、この顧客のセグメントを検索キーワードによって分別し、キーワードの検索ニーズに合わせた記事コンテンツを作成しています。

このように、各セグメントが求めている記事コンテンツを提供する事で顧客の態度変容を促すという役割を担っているのです。

企業ブランディングの信頼性向上と強化につながる

BtoB商材は特に複雑なものが多く、中にはネット上にある情報では、導入を検討できないものも多々あります。

特にコンサルティングビジネスなどは、どんな支援を提供してくれるのかが不明確であるためどうしても導入やアポイントメントまでの抵抗感が生まれやすいといえるでしょう。

ただ、オウンドメディア上で会社の持つナレッジやメソッド、さらには支援の事例を公開していくことで、懐疑的なターゲット顧客を説得することができます。

さらに、コンサルティングなどの属人的なサービスにおいては、「その会社がどれくらい信頼できるメソッドを持っているか」が重要視されます。

よってオウンドメディアを介して、顧客からの信頼性を高めることができるのです。

商品・サービスの理解促進ができる

オウンドメディアは商品・サービスへの理解促進につながります。

私たちが何かしらの商品・サービスを購入する際は、必ず「検索」を行います。

それはニーズが発生してからもそうですし、二-ズが発生する前に「気になったから検索してみる」というケースも存在します。

「広告をみてよさそうだから即購入する」「たまたま見つけて衝動買いする」という購買行動はほとんど発生しません。購買において、私たちは必ず事前情報を収集します。

そんな時に有効なのがオウンドメディアです。自社の商品・サービスの魅力をユーザーの検索ニーズに合わせて訴求する事ができます。

例えば、「SEOツール おすすめ」と検索しているユーザーに対しては、「購入の際に比較ポイント」や「話題のツールの紹介」などのテーマを交えつつ、自社のツールを訴求する事ができます。

このようにオウンドメディアを活用する事で、自社サービスをユーザーのに0図添えて訴求することができ、商品・サービスの理解につなげられるのです。

潜在層へのアプローチができる

マーケティングといえば、「広告」が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか?

広告は比較的短期で成果の出るチャネルであり、適切に投資できれば大きなリターンを生みます。よってマーケティング施策の中で重宝されるのもうなずけるでしょう。

しかし、広告はあくまで「ニーズが顕在した人を刈り取る」ための施策です。

ニーズが顕在している層、いわゆる「今ほしい!」と感じている層はBtoB業界では超少数で、そして数が限られています。

そんな数が限られているユーザーを刈り取り続ければ、次第に立ちいかなくなってしまうのは自明です。

こういった事態を避けるためにも「潜在層へ継続的にアプローチをしていく」ことが重要になります。そしてその一つの手段として「オウンドメディア」の活用が重要になるのです。

たとえば研修コンサルを販売したい場合、オウンドメディアでは「研修のポイント」や「研修の企画のおすすめ方法」などを発信し、将来的にニーズが発生するであろうユーザーとの「接触頻度」を高めておきます。

または、資料ダウンロードやためになるメールマガジンなどのCTAを設置し、早めに時自社にとの接点を作っておきましょう。

このように、BtoBではニーズが顕在した顧客だけでなく、潜在的なニーズを持った顧客も刈り取れる体制が重要であり、オウンドメディアを運用することは大変重要です。

第一想起の獲得

BtoBの営業の際、「BANT条件」という言葉がよく飛び交います。

このBANT条件とは「B(予算)」「A(決裁者)」「N(ニーズ)」「T(タイミング)」といわれるもので、この4つを把握して握っておくことで、受注しやすくなるという指標です。そんなBANT条件の中でも特に難しいのが「T(タイミング)」です。

企業の予算策定の時期や戦略、注力する施策などによってこのタイミングは大きく変わってきますし、唯一こちらから何かしらの働きかけができない部分でもあります。(厳密には働きかけたとしても何もできない)

ただオウンドメディアでは、こういったタイミングを長期的にコントロールすることができます。それが「第一想起の獲得」です。バイロン・シャープ氏のブランディングの科学から引用すると「メンタルアベイラビリティ」に該当します。例えば、「直近でSEO対策が会社の注力ポイントになったので何かしらツールを導入したい!」となった際に、真っ先に思い浮かぶブランド名または商品名の購買確率が高くなるというものです。

主にBtoCの領域で使われている概念ですが、Waculさんの「55%が第一想起した商品を導入。BtoBにおける純粋想起の実態調査 」でも示されているようにBtoB領域でも重要になる考え方です。「○○といえば△△!」のポジションを獲得できれば、その後の受注率に大きな影響を与えるでしょう。

そんな第一想起の獲得に、オウンドメディアは最適な施策といえます。ターゲットユーザーが抱えている課題や不満などを解決するためのコンテンツを継続的に発信し、「○○の課題で困ったら、△△さん!」という認識を刷り込むことができます。

そうすれば、強いニーズが発生した際に直でお問い合わせを獲得することができ、セールス・マーケティングにかかる費用とリードタイムを劇的に抑えつつ、受注率を高めることができるのです。

営業活動での利用が可能

オウンドメディアで執筆した記事は営業活動でも利用が可能です。

BtoBサービスは、基本的に高単価であり、数十万単位での購買が通常です。そして、「その買い物によっていくらの売上が見込めるのか?」が最も重要視されます。

つまり、購入の傾向が「消費」よりも「投資」に近くなるのです。

そこで、必ずと言っていいほど、販売プロセスの中に「人間の手による営業」が介入します。

しかしながら、「このサービスについて詳細を問い合わせて聞いてみたい!」と感じてもらうには、その手前の接点である「デジタルでの情報発信」にゆだねられます。

そこで営業活動の一環としてオウンドメディアを運営し、デジタル上での接点創出から商談獲得まで一貫してつなげることができるのです。

BtoB企業のオウンドメディア運用のデメリット

ただオウンドメディアの運用に大きなメリットがあるのと同じく、デメリットも一定生じます。

今回はオウンドメディア運用において生じるデメリットをお話します。

SEO対策のスキルが一定必要になる

オウンドメディアを運営する際に、一番意識しておくべきことは「流入経路」です。

大きくオウンドメディアは「SEO」「SNS」「メール」からの流入経路が存在し、各流入経路に合わせたコンテンツの作成が重要になります。

そしてこの3つの流入経路のうち、最もインパクトが大きく、流入数を安定的に獲得できるのが「SEO」です。

検索エンジンからの流入になるため、ある程度ユーザーも興味を持って流入してきます。

しかし、SEOはとてもテクニカルなスキルが必要です。ただ自社が発信したいことを執筆するのではなく、SEO対策で評価されやすい形式で執筆する「SEOライティング」のスキルが必須になります。

こういったSEOスキルはスキルに比例して成果を獲得できるものではなく、基本的にはトライアンドエラーで身につけるしかありません。

つまり、オウンドメディアには一定SEOの知識が必要であり、かつそれらはすぐに成果を出すことができないオウンドメディアの運用に携わっておくとよいでしょう。

成果を出すために一定エネルギーが必要

多くの人が認識しているデメリットではありますが、オウンドメディアの運用は「成果を出すために一定エネルギーが必要」になります。

基本的にオウンドメディアを含むコンテンツマーケティングは集客プラットフォームをゼロから形成していく施策になります。よって、コンテンツを継続的に発信していく必要があったり、ターゲットにメディアを認知してもらいファン化してもらう必要があります。

つまり、時間も人手も工数もかかる施策なのです。

よって、まずは社内でオウンドメディアを効率的に運用する体制作りに注力することが重要になります。上の図のように、自社のリソースや予算感、戦略上でのオウンドメディア施策の重要性に合わせて、フローを分解しつつ効率的な体制を整えていきましょう。

よく目にするのは執筆のみ外注する体制です。やはり、記事コンテンツの作成(執筆)に一番時間がとられてしまうため、自社内で担当者が執筆するのではなく、プロのライターに外注することで質の高い記事を効率的に作成するようにしているのです。

一定エネルギーを要してしまう施策ではありますが、体制作りを徹底すればちゃんと無理なく継続できます。まずは体制を整えるところから実施してみてはいかがでしょうか?

ユーザー行動が計測しにくい

オウンドメディア施策はGoogleでの表示順位やトラフィック、CVR等計測できる指標が多く感じるかと思います。

しかし実際は、顧客の行動は計測しにくく、ブラックボックスであるといえるでしょう。仮に、「SEOとは?」という記事からトラフィックが獲得できたとして、中には強く興味を示し、サイト内の他の記事を読み漁ってくれるユーザーもいれば、「SEOとは?」の見出しの最初の2行を読んで離脱する人もいます。

中には、「SEOとは?」といういわゆるニーズが潜在的な層に向けて書いた記事からCVするユーザーもいます。そして実はそういったユーザーは、以前からSNSでブランド名を知っていてファンだった、なんてこともあります。

GA4やサーチコンソールなどの解析ツールを使えば、回遊率や滞在時間などのデータは出すことができるものの、記事コンテンツが重なっていけば重なっていくほど、認知から問い合わせまでの全体的なユーザー行動を計測することが困難になり、結果的にオウンドメディアが売り上げにどんな影響を与えているのかが見えにくくなります。

すると

「作業の割に売り上げにもたらす効果が見えにくいな」
「施策として本当に機能しているのかな」

という疑問が生まれてきやすくなります。

こういった疑問を解消するためにも、オウンドメディアの活用をリード獲得だけでなくナーチャリングや、そのほかのチャネルでのコンテンツ発信として転用するなど、「マーケティング活動の核」としての活用価値を見出せるとよいでしょう。

オウンドメディアを「コンテンツの倉庫」として活用していけるとより良いでしょう。

BtoBのオウンドメディア運用でよくある失敗

ここからは、オウンドメディアでよくある失敗についてお話します。

SEOの知識がないため成果につながりにくい

先ほどもお話しましたが、オウンドメディアの運営には一定SEOの知識が必要です。

しかしオウンドメディアの知識がない状態で運営を進めると、結果として「無人島でお祭り」をやっている状態になります。

誰も流入してこない、独りよがりな情報を発信している状態です。これでは、オウンドメディアに投資している意味がありません。

もし、自社にオウンドメディアの知見がない場合は、SEO会社などへ委託しフォローアップしてもらいましょう。

流入が増加したけどコンバージョンにつながらない

流入は増加したけど、コンバージョンにつながらないという悩みもまた、よくあるオウンドメディアの失敗例です。

この原因は、流入したユーザーへ導線を引けていないことが大きな原因になります。

オウンドメディアには「SEO→SXO→CRO」という段階で成果を出すことが推奨されています。

「SEO」は検索エンジン最適化の事を指しており、検索エンジンに評価されるコンテンツを執筆する事で上位化を狙う手法です。

「SXO」はその次の段階であり、記事内の文章やユーザーが知りたい情報を優先してページ先頭に持ってくるなど、「ユーザー体験の最適化」が目的になります。

そして最後は「CRO」で、コンバージョンレート最適化を指しています。オウンドメディアでは、ユーザーを何とか自社のリストの中に囲い込むためにCV(コンバージョン)してもらう必要があります。

そのうえで最もCVするCTAの位置やページ遷移などを考え、施策を練る必要があるのです。これをCROと呼びます。

「流入数は増えたけど、CVしない!」という悩みの多くは、この「SXO・CRO」までを徹底できていない可能性があります。ユーザー体験の最適化、そしてCVに最適化はSEOとセットで考えておくとよいでしょう。

記事のリライトを行わず古いままになっている

オウンドメディアで一番重要といっても過言ではないのが「リライト」です。

SEO対策において、リライトをしないということは上位化をあきらめたこととも同義になります。上位に上がっているページは必ず定期的なリライトを行っており、常にコンテンツをリッチにし続けているのです。

オウンドメディアと聞くとどうしても新規記事の作成に注力したくなります。新規記事の方が正直「やっている感」を感じられるからでしょう。

しかしあくまで新規記事は60~70%の完成度で記事を公開しておく手法の一つにすぎません。公開した後のメンテナンス、いわゆるリライトありきのプロセスなのです。

本気で上位化を目指すのなら、リライトは継続的に行っていきましょう。

コンテンツ発信に継続性がない

コンテンツの発信に継続性がないことも大きな失敗の理由です。

多くの企業ではオウンドメディアに専任の担当者をつけることがほとんどありません。特にBtoB企業では、「営業」が購買を決定づける重要なポイントになるので、どうしても営業部隊に人員を割かざるを得ません。

このような専任担当がいない状態ができてしまうと、継続してコンテンツが発信される体制が構築しにくくなってしまいます。

SEO的にも絶対的なコンテンツの量は評価を高めるうえでは必須ですし、何よりデジタル上の情報がないためユーザーとの接点が作りにくい状態が生まれてしまいます。

継続的なコンテンツ発信ができる体制を整えられるようにしましょう。

BtoBのオウンドメディアを成功させるためのポイント

ここからはBtoBのオウンドメディアを成功させるポイントについてお話します。

まずは「目的から成果」を逆算する

マーケティング施策には必ず「目的」が設定されていることが絶対必要条件といえます。

特に、オウンドメディアはコンテンツマーケティングといわれるマーケティング手法の一つで、「集客するためのプラットフォームをゼロから作成する」という大規模でかつ、圧倒的にリソースを消費してしまう施策です。

よって、「何のためにやっているのか」が明確化されていることが重要なポイントになります。実際にどういったものが目標となりうるのかを下記に示しました。

  • 認知の拡大を狙い、最終的に問い合わせを増やす
  • 業界情報を発信し、ブランディングを強化する
  • 意欲の高い人に問い合わせをもらって、確度高く成約する

上記の目標の達成状況を確認するために、「セッション数」「コンバージョン数」などがあります。またその確率などを計測するために「コンバージョンレート」なども押さえておくとよいです。

その他、様々な重要指標がオウンドメディアには潜在しています。すべての指標とその名前をある程度理解していておくことが重要になります。

そのためにはまずGA(Google Analytics)を利用することをお勧めします。サイトにおけるほとんどの重要指標を網羅しており、分析やそれを踏まえたネクストアクションも大変打ちやすくなっています。

フェーズごとに戦略を考える

オウンドメディアにも成長フェーズが存在します。

例えば、SEO事業を展開する株式会社ウィルゲートのプロモ二スタなどの成熟期にあるメディアであれば、記事を継続的に描き続ける必要はなく、メンテナンス(リライト等)を加えていくだけで十分検索エンジンで上位化できます。

このように、オウンドメディアはフェーズによってやることが大きく変わっていることが特徴です。よって、そのフェーズごとに戦略を設計していくことがポイントになります。

上記で示しているように、オウンドメディアは大きく3つのフェーズに分かれています。これから立ち上げて運用に乗せていく場合は「集客フェーズ」にあたります。そして、コンテンツを作成していくキーワードとしては「検索ボリュームが大きいキーワード」を中心に対策していくとよいでしょう。

またある程度サイトでのトラフィックが獲得できている場合は、次に「刈り取りフェーズ」の施策を行っていきます。ここでは特にCPCが高いキーワードでコンテンツを作成していくとよいでしょう。「CPCが高いキーワード=多くの企業が広告枠に投資してまであげたい高騰しているキーワード=CVしやすいキーワード」という考え方のもと、CPCの高いキーワードでコンテンツを作成していくとよいでしょう。

そして最後に「メンテナンスフェーズ」です。ある程度オウンドメディアとして成熟しきったフェーズとなっており、基本的には既存の記事コンテンツのリライトやサイト構造の整理等少しの作業でより上位化を狙っていくフェーズです。ここまでくると「安定的なリードをコストを掛けずに獲得できる」フェーズになっているともいえるでしょう。

フェーズによって施策が大きく異なってくるということを、まずは覚えておきましょう。

フェーズに合わせたKPIの設定

オウンドメディアを始めた初期段階は、どうしても「コンテンツが見られない」という点に強い不安を覚えがちです。しかし、それは当然の事。ドメインパワーもまだまだ弱く、検索エンジンから信頼できるサイトであるとも認定されない時期です。

つまり、短期的な成果を追い求めてしまってはオウンドメディアの継続更新は精神的に厳しくなるでしょう。

そこで初期段階の1年は「コンテンツの量」にKPIを置くことをお勧めします。

1年間で100本記事を更新することを目的にしたり、1か月に最低5本はアップロードすることを目標にするなど、流入や閲覧、リード獲得などの質ではなく、記事の本数などの量にフォーカスしていくとよいでしょう。

コンテンツの量にKPIを置くことで、最初の1年間は必ず継続することを第一優先目標とします。閲覧数やコンバージョンにKPIを置かれたとしても、成果は一朝一夕で出るものではないため、継続更新へのモチベーションが低下してしまいがちです。よってまずは、定量的に成果が目にしやすい「コンテンツの量」をKPIとして置くとよいでしょう。

加えて、もしコンテンツを量産していいれば、思わぬキーワードで検索上位に表示されたり、検索エンジンからの信頼を長期的に獲得していくなどのメリットも期待できます。

コンセプトを明確にした運用を行う

オウンドメディアはコンセプトを明確にした運用が理想的です。

オウンドメディアは一貫性を持たせたコンセプトがあるからこそ多くの人に記憶されます。コンセプトがぶれてしまえばしまうほど、オウンドメディアとしての価値は弱まってしまいます。

さらに、オウンドメディアの最終目標は「売上につながる成果を出す」ことです。これは多くの企業にとっては見込み顧客(リード)の獲得に該当するでしょう。

ただ、発信する情報のコンセプトぶれてしまえば、そこに集まるターゲットもぶれてしまいます。仮にリード化したとしても、自社のターゲットとは程遠いリードになるでしょう。

よって、コンセプトを明確にし一貫性を持たせることで、その先の売上貢献にもつながるのです。

チーム編成を行い、ルールを策定する

まず一つ目は「人員の適切な配置」です。多くの会社はコンテンツの作成をメンバーの隙間時間や業務時間後などに行っているのが現状でしょう。しかしこの体制では、更新頻度に差が出たり、惰性でコンテンツを作成してしまうことにつながります。

そこで、オウンドメディアに責任を持ったチームを配置しておきましょう。コンテンツの作成や添削、リライトなどオウンドメディアを運用するうえでの責任や権限を明確にしておくことが重要です。これによってリソース不足が原因で運用を途中頓挫する可能性も少なくなります。

よくあるオウンドメディア運営の体制を上記のように表現しました。

多くの企業はいきなり「内製化」でコンテンツ作成までを実施しようとしがちですが、まずは執筆のみ外注をお勧めします。ある程度体制やクリエイターの採用ができてから内製化に取り組まなければ、途中で頓挫する確率が飛躍的に高まるからです。

自社の持っているリソースや月の稼働などを鑑みながら、体制の設計を行っていきましょう。

分析体制の構築

オウンドメディアの運営には「分析体制の構築」が欠かせません。

セッション数やユニークユーザー数、コンバージョン数などオウンドメディアの価値を計測する指標は数多く存在しています。

もしオウンドメディアを成長させたいと考えているのならば、必ず上記のような指標を定点観測できるような環境を作る必要があります。

「実施した施策がどれくらいの成果につながっているのか」「ユーザーはサイト内で何を求めているのか」など、成果へのヒントとなりうる情報を拾い上げられる仕組みを作りましょう。

オウンドメディアの成功事例12選

最後に成果が出ているオウンドメディアの成功事例についてお話していきます。

プロモ二スタ

株式会社ウィルゲートが運営しているプロモ二スタは成果が出ているオウンドメディアの一つといえます。

主にSEO周りのコンテンツに専門性を持ったメディアであり、検索エンジンからのトラフィックに集中しています。現在「SEOとは?」というビッグキーワードで1位を獲得し続けているなど、その実力は筋金入りです。

LIGブログ

株式会社LIGが運営するLIGブログもオウンドメディアで成功した事例の一つといえるでしょう。

業界の著名人へのインタビュー記事や普通のBtoB企業では思いつかないようなユーモアあふれる企画、そしてしっかりCVにつながる記事コンテンツの執筆もできているオウンドメディアでは負けなしの会社さんです。

企画力を強みとしたオウンドメディアで、第一想起とCV、双方獲得できているといえるでしょう。

SAIRUのメソッド

株式会社才流が運営するSAIRUのメソッドも成功したオウンドメディアといえます。

BtoBマーケティングといえばSAIRUのメソッドといわんばかりに、メソッドが詰まったオウンドメディアを運営しています。特に、マーケティングで迷ったら才流さん!といわれるほど信頼も厚く、CVと第一想起の獲得両方を達成している企業といえるでしょう。

ベイジ

最後に紹介するのは株式会社Baigieの「Knowledge/Baigie」と「ベイジの日報」です。

先ほどお話した「CV目的」と「第一想起目的」の2つをうまく使い分けて発信しているオウンドメディアの成功例です。

どちらかのコンテンツに振り切って発信を行う企業は多いですが、どちらも発信している企業はなかなかありません。ためになるコンテンツから固定概念を一蹴されるコンテンツまで幅広い発信で多くのビジネスマンが注目しているメディアといえるでしょう

HubSpot日本公式ブログ

HubSpot(ハブスポット)とは、世界でCRMツールを販売するグローバル企業です。

ほとんどのグローバル企業は資本力があるため、広告を中心として販促を行う傾向があります。

しかしHubSpotは、オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングで見込み顧客の獲得に成功しています。

HubSpot自身がCRMツールを販売していることから、デジタルマーケティングに関する深い知見もあります。この知見を活用して「リード獲得」から「ナーチャリング」、「メール配信」いったマーケティング領域全般に関する質の高いコンテンツを発信しています。

またHubSpotブログの強みが「ホワイトペーパーの多様さ」にあります。

実務ですぐ活用できるカスタマージャーニーマップのテンプレートから日本の営業に関する意識調査といった調査系コンテンツまでは幅広い資料を取り揃えています。

魅力的なホワイトペーパーが多いことも見込み顧客を獲得できている一つの理由なのかもしれません。

ナイルのマーケティング相談室

ナイルのマーケティング相談室はナイル株式会社が運営するオウンドメディアです。

ナイル社はDX事業などの多角化を図っていますが、創業事業はSEO対策のコンサルティングになります。

よって、最新トレンドから成功事例まで、SEO対策に関する深い知見が詰め込まれたオウンドメディアを運用しています。

ナイルのマーケティング相談室の強みは何といっても「SEO対策関連のキーワードの網羅性」です。

基本的に、対策はナレッジ自体がブラックボックス化しています。よって、戦略を立てて計画的に上位化させるためには、専門性の高い情報が必要になります。

このことから担当者は、「被リンク評価 どこまで高めればいい」「SEO対策 キーワード 検索ボリューム目安」など、かなり具体的なキーワードで情報を収集しようとします。

そしてナイルのマーケティング相談室では、こういったキーワードに対して解決策となるコンテンツを徹底して上位化させています。

この徹底した対策によって、SEO対策に何かしら負を持ったユーザーに対して「接触頻度の向上」を狙っています。接触頻度が高まることで、次第にサイトの雰囲気やオウンドメディアの名前を認識し、記憶してもらえるのです。

記憶してもらえるということは、ニーズが顕在化した際に思い出されやすいということです。オウンドメディアが顧客の購買行動に関与できているとても良い例といえるでしょう。

サイボウズ式

サイボウズ式は株式会社cybozuが運営するチームマネジメントから就活、ワークスタイルまで幅広いテーマを扱ったメディアです。

オウンドメディアは、リード獲得などの売上に直接関与する成果を追いかけることが一般的です。

しかしサイボウズ式は、会社としてのブランディングを目的としており、「会社の資産の形成」のためのオウンドメディアといえるでしょう。

ブランディングや認知獲得を目的としたオウンドメディアの運営は困難を極めます。なぜなら目に見えて成果を確認しにくいため、編集チームの疲弊や会社側からの運営停止につながりやすいからです。

しかしサイボウズ式はコンテンツのテーマ性はもちろん、話題のトピックや旬の人の取材をし、多くの人の注目を集め続けることに成功しています。

つまりこの成功事例から、ブランディング目的のオウンドメディアの成功は「企画力」にかかっているといえるでしょう。

ferret

ferretは株式会社BASICが運営するオウンドメディアです。

マーケティングに関する記事の網羅性が圧倒的高く、そのモットー通り「マーケターのよりどころ」を実現しているメディアです。

ferretは自社商品のマーケティングのために立ち上げられたものではなく、メディア単体としての収益化を目的としています。

もともと前身はSEO事業だったらしく、今ではBtoBでは1・2を争うメディアとして成功を修めています。

また企業の研修としてferretを活用する企業もいるほど信頼もされています。

SmartHR mag.

SmartHR mag.はSmartHRが運営するオウンドメディアです。

人事やタレントマネジメントに関するコンテンツが充実しており、SmartHR自身の事業内容と合致する部分も多いメディアです。

また、Q&Aコンテンツやインタビュー記事等、SEO対策を目的とした記事以外のジャンルにも注力しているのが特徴的です。

ターゲットユーザーとブランドの距離を縮める役割も担っています。

メルカン

メルカンは株式会社メルカリが運営するオウンドメディアです。

採用を目的としたオウンドメディアであり、社内文化や従業員の魅力などを惜しみなく発信しています。

採用を目的としたオウンドメディアはかなり珍しいといえます。

採用を目的とした施策において、絶対的に必要になるのは認知力であり、認知してもらった先の強い興味につなげることが重要です。

しかし、オウンドメディアは爆発的な認知は獲得できませんし、採用のためなら人材系プラットフォームに出稿するほうが費用対効果が高いでしょう。

しかし、メルカンは採用のチャネルとしてうまく機能しており、オウンドメディアとしての評判も高いです。

経営ハッカー

経営ハッカーはfreee株式会社が運営するオウンドメディアです。

ビジネスの根幹である会計や経理にフォーカスし、日々奮闘しつづける経営者・個人事業主に役に立つ情報を提供しています。

経理や会計に関するナレッジを含めたコラム記事の執筆はもちろん、様々な会社の経営層へのインタビュー記事も充実しており、読み応えのあるオウンドメディアです。

コラム記事とインタビュー記事の両方のコンテンツを網羅しているメディアはそう多くありません。

SEO対策に強いコラム記事、ソーシャルメディアからの流入に強いインタビュー記事の両方を網羅し、集客経路が明確になっている点が強みともいえるでしょう。

ソーシャルメディアラボ

ソーシャルメディアラボは株式会社Gaiaxが運営するソーシャルメディアマーケティングをテーマとしたメディアです。

SNSの運用の方法からSNSの広告のポイント、話題になったSNSマーケティングの施策事例など多様な切り口からコンテンツを作成しています。

これによって企業のSNS担当者が抱える悩みに、幅広く応えられるメディアとなっています。

さらに、「実践型SNSマーケティング講座」という名目で、1記事当たり3分程度の講座型のコンテンツも発信しています。

SNSマーケティング初心者の担当者にも優しい設計にすることで、ブランドとしての価値を最大化している良い例です。

成功するオウンドメディアの戦略設計のポイント

ここからは、成功するオウンドメディアの戦略設計のポイントについてお話します。

ペルソナとカスタマージャーニーマップの設定で施策の全体を見る

オウンドメディアを運営するうえでは、まずは設計が重要になります。ここでいう設計とは「誰に」「どんな情報を提供し」「どういうコンバージョンをさせたいか」の3つがしっかりと決まることです。

そのうえでペルソナ設計は「誰に」、そしてカスタマージャーニーマップは「どんな情報を提供し」「どのようなコンバージョンをさせたいか」を決めるための手段となるのです。

ペルソナ設計は、BtoBマーケティングにおいてオウンドメディアだけでなく、そのほかのマーケティング戦略でも重要視されます。

ペルソナ設計と聞くと複雑な解説を予想してしまいますが、実際は下記の項目のみ明確にできれば問題ありません。

  • 社数
  • 会社名
  • 課題
  • 実現したいこと
  • 情報収集チャネル
  • 役職
  • 市場規模

これによって「誰に対して情報を提供していくか」が明確になります。

ここからはカスタマージャーニーマップを使ってユーザーの行動を理解しつつ、「どんなコンテンツを提供し」「どんなコンバージョンを狙っていくか」を明確にしていきます

上記はあくまで簡単な例にはなりますが、ユーザーの行動をフェーズに分け、各フェーズではどんなコンテンツが必要とされているかを理解していきましょう。

必要とされているコンテンツが理解できれば、コンバージョンしてもらうためのオファー、いわゆる適切なコンバージョンを設計していきます。

情報が欲しくてメディアに流入しているユーザーに対しては、ナレッジをまとめたe-Book、具体的に競合サービスと比較検討を行っているユーザーに対しては、ツール比較表など、各フェーズのユーザーに対して適切なコンバージョンポイントを設置することが重要です。

ただペルソナ設計とカスタマージャーニーマップの設計は、あくまで全体像を把握するために行っているものであり、仮説ベースであることを忘れてはいけません。

特にWeb上のユーザー行動は常に変化しています。あくまで、仮説ベースであることを忘れずに、日々更新をしていきながらオウンドメディアの最適化を目指していきましょう。

目的と手段をはき違えないようにする

オウンドメディアを運用していると「目的」と「手段」をはき違えてしまうことが多々あります。

たとえば、コンテンツの質を高めることや検索エンジンで上位化することに注力しすぎるあまりCTA(コール・トゥー・アクション)の設置を忘れてしまうケースなどです。

これはよくある話で、記事に流入したユーザーに次の行動を喚起させることができておらず、「オウンドメディアを通して会社の売上に貢献する」という目的がすり替わっているです。

オウンドメディアの運用はとても大変ですし、成果が出るにも時間がかかります。しかし、そんな大変なプロセスであっても必ず目的に忠実であることを意識しましょう。

出口の設計を徹底する

オウンドメディアは出口をしっかりと設計することが重要です。

リード獲得、ブランディング、採用etc…各々が期待する成果が出るまでに、年単位で時間を要するのがオウンドメディアのおおきな特徴ともいえます。途中で頓挫してしまわないよう、「結局何を目標にして運営しているのか」といった出口の設計をしっかりと行っていきましょう。

そこで、プロセスを設計の際に思考を整理しながら考えることができるフレームワーク、「コンテンツジャーニーマップ」というものがあります。

同じコンテンツであっても、切り口少し変わるだけで、刺さるターゲットやメッセージは大きく変わってきます。そういった変化も考えて、適切なフェーズのリードに対して適切なコンテンツを提供することが重要です。

また、コンテンツジャーニーマップは、先ほど設定した目標をもとに逆算した設計を行っていくとより作成しやすくなります。

発信するコンテンツの目的の明確化

オウンドメディア施策と聞くと、多くの人が同時に思い浮かべるのが「SEO対策」ではないでしょうか?

たしかに、記事コンテンツをユーザーに届けるためのチャネルといえば検索エンジン、いわゆるSEO対策が真っ先に思い浮かびます。しかし、実際はコンテンツの目的によって、チャネルは大きく変わってくるということを忘れてはいけません。

よってここでは、オウンドメディアにおける2種類のコンテンツについてお話します。

CVを狙うためのオウンドメディアコンテンツ

まず1つ目が「CVを狙うためのオウンドメディアコンテンツ」です。

このコンテンツは、皆さんがオウンドメディアといわれて想像するような「おすすめツール○○選!」や「△△の選び方のポイント!」といったSEOによって集客していくコンテンツを指しています。

こういったコンテンツは、事業領域と検索キーワードの兼ね合いを見つつ、どんな記事コンテンツを執筆するかを決めていきます。そして、巧みな文章やニーズ喚起によって、ユーザーのCVを誘発していくのです。

こういったCVを狙うためのオウンドメディアコンテンツは、その名のとおり最終目的がCVになっており、その目的を達成するために対策キーワード選定から記事企画、執筆までの工程が存在していることが特徴といえるでしょう。

加えて、検索エンジンで上位に表示するための対策を講じる必要があるため、どうしてもGoogleのアルゴリズムに対応するように執筆する必要があります。こういったことから、どうしても記事コンテンツの自由度は低くなってしまいます。

とはいえ、ユーザーは記事コンテンツにたどり着くまでに検索行動を行っているため、すでにある程度その領域に興味があったり、情報収集段階であるケースが多いです。よって、うまく上位化できればコストを抑えつつ、確度が比較的高いユーザーの獲得につながるのです。

第一想起を狙うためのオウンドメディアコンテンツ

次に第一想起を狙うためのオウンドメディアコンテンツについてお話していきます。

先ほどお話した内容と少しかぶりますが、このコンテンツの目的は「コンバージョンの先取り」になります。BtoBのサービスは購買の性質が「消費」ではなく「投資」になります。つまり、じっくりと検討されますしタイミングも重要な要素となるでしょう。

よってTo C商材のような衝動買いという概念がほとんど存在しません。すると、顧客に商材を導入してもらうためには、明確な課題やニーズが発生する必要があるのです。

しかしながら明確なニーズや課題が発生するタイミングは企業側がコントロールすることはできませんし、ニーズ発生を感知することも、不可能ではありませんが難しい施策になるのではないでしょうか?

そこで「第一想起を獲得できるコンテンツを作成し、CVを先取りしておくことでニーズが発生した際に直で問い合わせを獲得できる」という状態を作っておきます。これこそ第一想起を狙うためのオウンドメディアコンテンツの目的といえるでしょう。

このコンテンツの特徴は、領域に関する深い知見やオリジナリティのあるコンテンツが盛り込まれている事です。こういったコンテンツは読み手の心に残りやすく、記事コンテンツの消費だけでなく「企業のブランド名」まで認知されます。

実際に運用されている会社さんであれば株式会社Baigieさんの「ベイジの日報」や株式会社sairuも栗原社長のnote等が該当します。

またこういったコンテンツは「記事の中身」がモノを言います。つまり、自由度が比較的低いSEOのアルゴリズムにのっとった執筆とは相性が悪く、検索エンジンからの流入は見込むことができません。

よって、こういったコンテンツは、ソーシャルメディアやnoteなどの「UGC(ユーザー・ジェネレイテッド・コンテンツ)」によって拡散を狙っていけるとよいです。質が高ければユーザーからユーザーへシェアされたり、社内Slackなどのダークソーシャルでの拡散も見込めるでしょう。

「オウンドメディアのコンテンツ=SEO」という考え方は、ユーザーの目線に立っていない考え方です。ご自身の事業フェーズや狙いたい顧客のセグメントを基に、目的に合わせたコンテンツを正しい場所で発信していくことが重要になります。

社内ノウハウのコンテンツ化

オウンドメディアの運用を始める際に、多くの人が気になるのが「コンテンツ」です。先ほどもお話しましたが、オウンドメディアはコンテンツの集結体であるため、質の高いコンテンツが前提条件として必要になります。

しかし、オウンドメディアの運用を始めた初期段階で、いきなり質の高いコンテンツを企画して、執筆することは困難です。よって、まずは「社内ノウハウのコンテンツ化」を進めていきましょう。

一番手っ取り早くコンテンツが作成できますし、ある程度の期間はコンテンツが不足することはないでしょう。その間に、質の高いコンテンツを企画したストックを作成したり、顧客事例などの過去案件のまとめなどを行うことができます。

最も避けるべき事態は「コンテンツ不足による中断」です。まずは初動を勢いづかせることで継続的なコンテンツ配信の一歩を踏み出しましょう。

ここで多くの人が気になっているのが「社内のノウハウをコンテンツ発信してしまうと、真似されてしまい競合優位性が取れなくなる」といった点でしょう。

結論、「ノウハウを公開することで得られるメリットがデメリットを上回るため全く問題がない」というのが回答になります。

社内で培ってきたノウハウをオウンドメディアで社外へと発信することで、認知はもちろんの事、ブランド力や権威性をアピールできるなどのメリットがあります。

あなたのオウンドメディアのコンテンツは、その会社のブランドや信頼にも直結してきます。つまり、ノウハウを真似されることを避けるあまり、ありきたりのコンテンツを発信していても、クライアントはあなたを選んではくれないのです。

社内で培ったノウハウをコンテンツ化し、社外へしっかりと発信することで、会社のブランドとしての価値を高めていく必要があるでしょう。

とはいってもやはり、社内ノウハウを発信することによって、実際にスキルを真似されることはあるかもしれません。しかし、実績につながるのかといわれればそうではありません。なぜなら、「リソースとフェーズの差」があるからです。

あなたの会社の社内ノウハウは、あなたの会社の規模で、あなたの会社の従業員数で、あなたの会社の成長フェーズがあるからこそ成り立っています。よって、そっくりそのまま真似して応用したとしても実績につながる確率は低いといえるでしょう。

こういった点から、社内ノウハウをコンテンツ発信することで得られるメリットと発生するデメリットを比べると、圧倒的にメリットの方が大きいのです。

まずは社内ノウハウをまとめ上げ、コンテンツ化してしまうことで、初期段階の初動を勢いづかせていきましょう。

質を高める運用

オウンドメディアの運用の初期段階ではKPIに「コンテンツの量」を掲げるとよいというお話をしました。とにかく量を更新し続けることで、継続運用を習慣化していくことが目的です。

しかし、量ばかり更新していても検索エンジンでの上位表示やユーザーのファン化は起こりえません。運用に慣れてきたら、次は質を高めていくことを意識しましょう。

ここでは、CVを狙っていくようなコンテンツであれば「リライト」、第一想起を獲得していくためのコンテンツであれば「固定概念を壊せるようなコンテンツ」を指しています。

SEO対策の場合は、「見出し、本文にキーワードとそこに準ずるコンテンツを含めているか?」だったり、「競合サイトの見出しのうち、自社が含めていない見出しはないか?」のチェックなどがあります。

第一想起を狙うコンテンツの場合であれば「届けたいターゲット像を前よりもクリアに描けているか」「より固定概念を壊せるような課題解決策の提示ができているか」などになります。

加えて記事のタイトルをもっと刺さりやすくキャッチーにしたりなど、これまで書き溜めてきたコンテンツをより洗練されたものにし、徹底的に質を高めていきましょう。

オウンドメディアは「情報の倉庫」として運営する

オウンドメディアを運営していくにあたり、持っておくべき重要な考えがあります。それはオウンドメディア本来の魅力です。

多くの企業はリード獲得のためや、お問い合わせからの直の商談アポを目的としてオウンドメディアを運営しています。この場合、オウンドメディアは「一種のCV獲得のためのマーケティング手法」と考えられがちです。

しかし、本来のオウンドメディアの目的は「情報の倉庫」になるというものです。

上の図を見てください。これはオウンドメディアがどのようなコンテンツに派生できるのかを示したものです。オウンドメディアで発信した内容は、そのほかのチャネルでも活用することができます。

詳しい解説については「オウンドメディアの真の価値は「マーケティングの核」になることだと思う」を読んでみてください!

BtoBオウンドメディアの活用チャネルの一覧

オウンドメディアをコンテンツの倉庫として運営する場合、どんなチャネルでどんなコンテンツを発信するべきかについてお話していきます

プレスリリース

オウンドメディアのコンテンツとして有名なのが「事例記事」です。
この事例記事をオウンドメディアで発信する企業が多いです。しかし、それをプレスリリースする企業はあまり多くありません。

せっかく成果の出た事例で、潜在顧客や商談を実施した顧客が検討に用いる需要なコンテンツの一つであるのに、それらをオウンドメディア一つにとどめておくのはもったいないです。プレスリリースの原稿として用い、自社の成果の出た事例をもっと多くの人に知ってもらいましょう。

広告配信

オウンドメディアのコンテンツは多岐にわたります。顧客に情報を活用してもらう「お役立ち情報」から自社プロダクトに説明を行う「サービス説明のページ」まで様々です。

そういった多岐にわたるコンテンツを広告配信に活用していきましょう。オウンドメディアコンテンツを活用することでリスティング広告なら「サービスページ」、バナー広告ならクリエーションの工数を圧倒的に減らすことができます。

加えて、メディアへ寄稿したり、記事広告として活用するなどの方法もあります。

メールマガジン

メールマガジンもオウンドメディアのコンテンツを用いることができます。

開封率やCTRなど、メールマガジンはコストがかからずに始められるものの、ライティングスキルやクリエーションなどに求められるレベルが高いです。そこで、オウンドメディア上のコンテンツを用いて配信コンテンツの幅を広げていき、ライティングやクリエーションの幅も広げていきましょう。

特に新しい記事を更新した際には、自社のメールリストに対して告知をすることでトラフィック獲得と顧客接点の創出につながります。

SNS

オウンドメディア上のコンテンツはSNSへの活用も可能にします。

よく見かけるのが、Twitter上で記事のリンクを直接貼って投稿するというスタイルです。根強いファンがいたり、ある程度会社のブランドや個人として有名な場合はかなり効果的です。SEO対策といった長期的な施策を取らずとも、多くの閲覧数を得ることができます。

しかし、ほとんどの会社はそのブランド名や個人に熱狂的なファンがついている可能性はかなり低いといえます。

そんな時には、リンクをシェアするのではなく、「コンテンツを小出しで発信」していくことをお勧めします。

オウンドメディアの記事は情報量を比較的大量に入れ込むことができます。しかしSNSは入れ込むことのできる情報には制限があります。そこで、一つの記事やコンテンツをSNSで小出しで発信していくことで、SNSの更新がより継続しやすくなるでしょう。

教育コンテンツやノウハウ型化

その他の活用例としてあるのが「教育コンテンツやノウハウの型化」です。オウンドメディアは社内の暗黙知や、作成した人自身のスキルが反映されます。オウンドメディアを自社ノウハウの倉庫として活用することで、こういった情報を新入社員のオンボーディングや組織内の暗黙知の言語化によるノウハウの型化として活用することができます。

オウンドメディアはリードの獲得や採用のために活用するだけでなく、そのほかにも利用価値がたくさんあります。どうしてもリードの獲得や採用などを目標にしてしまうと、到達までが長く感じてしまい、結局継続ができなかったという事態が起こりかねません。

目的を分散していくことで、オウンドメディアを継続的に運用していくメリットを感じやすくすることが重要です。

最後に

今回はオウンドメディアについてお話してきました。

どうしてもマーケティング施策の一環としての運用になってしまい、リード獲得や採用といったビッグピクチャーで見てしまいがちです。しかし、結果までを相当長い時間要するオウンドメディアでは、継続することで初めてそれらの目標を達成することができます。

よって、「オウンドメディア=コンテンツの倉庫」という考え方で、量と質双方を高めていく必要があるでしょう。

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平嶋 麟太朗|オーガニックグロース・コンテンツマーケティング・メディア運用をもっと見る

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